片づけをすると必ず出てくる不要なものたち。自分にとっては不要になったものでも、必要な方にとってはありがたいものかもしれません。
「地球環境を考える上でも、ものを循環させるリユースを考えた片づけをしたいですね」と語るライフオーガナイザーの下村志保美さんに、普段利用している手放し先のアドレスを教えていただきました。
捨てるよりも人のためになる!サステナブルな取り組みを続けるサービス3つ
●古着を送ると子どもたちにワクチンが届く「古着deワクチン」
私がよく使っているのは「古着deワクチン」というサービス。
専用のキット(税込3300円)を購入。「洋服として機能的には問題ないけどサイズが合わない…」「好みが変わった」などでもう着ない洋服を袋いっぱいに詰めて送ります。
送料はキットに含まれており(キットに着払い伝票が入っています)、洋服を詰め終わった段階で集荷を依頼すると引き取ってくれます。
このキットを私たちが購入することで、途上国の子どもたちにポリオワクチン5本分が届けられ、一口につき5人の命を救うことができます。
片づけながら袋に入れていると「どうせならこの袋をパンパンにして送ろう」という気持ちになり、洋服を減らしたいときは減らす作業に拍車がかかります。
洋服だけでなくバッグや靴などの服飾雑貨も袋に入れることができます。
集められた衣類やバッグは単に途上国に寄付をするのではなく、安価で輸出販売され、それにより現地での雇用が生まれます。
●余ったもので世界中の人を笑顔にできる「ワールドギフト」
うちにもたくさんあるぬいぐるみ。子どもが大きくなったり趣味が変わったりして不要になり、でも処分するのは抵抗がある…。そんなときは「ワールドギフト」に寄付します。
送られたものは世界中で再利用し、途上国支援に役立てているそう。
こちらは事前にキットの購入の必要はなく、自分で用意した段ボールなどに寄付するものを入れて配送するだけ。送料は寄付する側の負担です。
ぬいぐるみだけでなく、オモチャや文具、台所用品、介護用品、ランドセル、電化製品、外出先の急な雨でついつい買ってしまう傘なども寄付することができます。
開封済みも紙おむつや生理用品も、不衛生でなければ送付OK。子どもが大きくなったりライフスタイルが変わったら、そのタイミングでぜひ。
●不要なコインが子どもたちの支援活動に使われる「ユニセフ外国コイン募金」
海外旅行で使いきれなかった外国のコイン、どうしていますか?
銀行で両替できるほどの金額じゃないし、しばらくその国に行く予定もない。だからといってお金には変わりないから捨てるのもちょっと…。悩ましい存在です。
わが家はその国に次に行く予定がないな、と思ったら「ユニセフ外国コイン募金」。空港にあるユニセフの募金箱に入れてから帰宅します。
こちらで集まったコインは、世界の子どもたちのための支援活動に使われるそうです。
国内主要空港(成田、羽田、関西、中部、福岡、新千歳、仙台、広島)の税関検査場内(スーツケースなど機内に預けた荷物を受け取るターンテーブルがあるホール)に募金箱が設置されています。
また三井住友銀行、JTBグループ、毎日新聞社の支店・支局にも募金箱が置かれているそうです。取り扱いのない支店・支局もあるそうなので事前にご確認ください。
ほかにはJALの機内に寄付用の封筒が用意されているとのこと。飛行機には乗らないから空港にも行かないし最寄りの銀行に募金箱がない、というのであれば郵送や宅配便での寄付も可能だそうです(送料は寄付する側の負担)。
●ただ捨てるよりも、みんなが笑顔になる寄付を
まだ使えるけど自分が使わないものを寄付することは、自分の家の中が片づいていくメリット、だれかがそれで幸せになるメリット、そして地球環境にも優しいという3つのメリットがあります。
「使わないけれど捨てたくない、捨てたくないけれどものを減らしたい」。そんなときは一石三鳥の仕組みを活用してみてはいかがでしょうか?