阪神・淡路大震災から今年で25年。簡単にできることから、防災を見直してみませんか?
災害レスキューナースとして長年活動し、防災の専門家である辻直美さんは、100円ショップの商品を上手に使って防災対策をしているそう。詳しくお話を聞きました。
地震の被害を最小限にする家づくりにも、100円グッズが活躍
すべての画像を見る(全9枚)自宅も100円グッズを使ってしっかりと災害対策しているという辻さん。
「2018年に震度6弱を記録した大阪北部地震の際も、調味料のボトルが4本倒れただけですみました。一方、同じ間取りのマンションの隣のお宅は、棚から食器が落ちて破片が散乱。床を破片が埋めつくして非常に危険な状態でした」
同じ間取り・強度の家でも、備え方で被害は大きく変わります。
●100均グッズでできるキッチンの防災対策
「いちばん使っている100円グッズは、すべり止めシートです。大きいサイズを切って、ずれないように両面テープではっています」
お皿は、やはり100円ショップで買ったプラスチックケースに収納。テイストをそろえると、見た目もスッキリするのでおすすめ。
「お皿など重たいものは、なるべく下に収納。取っ手がついているケースを選ぶと、お皿をさっと取り出せて家事の時短にもなりますよ」
<地震でも飛び出さない食器収納ケースのつくり方>
【準備するもの】
100円ショップで売っている、すべり止めシート、取っ手つきプラスチックケース、両面テープ
【つくり方】
(1) すべり止めシートを、プラスチックケースの底に合わせて2枚カット。
(2) 底面にすべり止めシートを両面テープではりつける。揺れでケースがすべるのを防げます。
(3) 内側にもすべり止めシートをはります。ケースの中のお皿が動かなくなります。
●キッチンのいたるところで100円グッズが活躍
タッパーやラップなど軽いものをしまうと安心な、つり戸棚。ここにも、すべり止めシートをはったカゴを。
さらに、子どものいたずら防止用に使われる「開き戸ロック」をつけています。これで地震がきても、扉があくことがありません。
※防災専用のものではありません。ご理解のうえお使いください
観音扉にはS字フックを。外出時や寝る前にやるだけでもおすすめです。
「S字フックは引っかけているだけなので、気軽に扉をあけたり閉めたりできると思います。お部屋の雰囲気に合わせて、マスキングテープを巻いたりしてアレンジしてもいいですね」