おいしくて使い勝手がよく、保存がきき、中性脂肪を減らす効果があるとして人気のサバ缶。じつは、パスタやワインとも相性抜群なんです!
今回は、ソムリエの福村真弓さんに、ワインと楽しむサバ缶パスタのレシピを教えていただきました。
サバ缶でつくる簡単パスタと白ワインの“アッビナメント”(相性)が最高!
私はソムリエで、弟はプロのイタリアンのシェフ。今回は姉弟合同企画として、プロ直伝のサバ缶レシピと、ソムリエが選ぶおすすめのワインをご紹介します。
●絶品!ワインに合うサバ缶パスタのレシピ
【材料(2人前)】
・サバ缶 1缶 (190g)
・スパゲッティ 200g
・ドライトマト 7~8g
・アンチョビ フィレ 2本
・オリーブオイル 適量
・塩、白コショウ 適量
・ニンニク 1片
・鷹の爪 1本
【つくり方】
(1) 熱したフライパンにオリーブオイルを適量入れる。弱火でみじん切りにしたニンニク1片を香りが出るまで火にかけ、鷹の爪を入れる。
(2) 4リットル程度の水が入る大きめの鍋に塩を入れて水を沸かす。水1リットルに対して、塩10g。沸騰したらスパゲッティを所定の時間ゆでる(約7~9分)。
(3) (1)のオリーブオイルにじっくりとにんにくの香りが移ったところに、アンチョビを入れて、香ばしさが出るまで火にかける。
サバ缶とドライトマト、(2)のゆで汁を少々、イタリアンパセリを入れて、中火で火にかける
(4) ゆであがったスパゲッティをフライパンに移し、火にかけながら具材をからめる。お好みで塩、白コショウをふる。均一に混ざればできあがり。
【シェフのワンポイトアドバイス】
アンチョビにしっかり香ばしく火を入れることで、香りと味わいに深みとコクが出ます!
●サバ缶パスタに合わせるワインはこれ!
マンドラロッサ・グレカニコはイタリアのシチリア島の土着品種グレカニコ種からつくられた白ワインです。シトラス系のレモンやライムの香りに、味わいはドライでやわらかな酸と、余韻にほのかな塩味が残るのが特徴です。
・マンドラロッサ・グレカニコ セッテソリ 生産国:イタリア 希望売価格:1800円 (税別) 輸入元:日欧商事
●ワインと料理を合わせるポイント
ワインと食事の相性はフランス語でマリアージュ(mariage)と言われ、結婚を意味します。イタリア語ではアッビナメント(abbinamento)と言われ、組み合わせを意味します。
合わせ方のポイントはこちら!
同じ産地のワインと食材を合わせるのは定番の合わせ方です。たとえば、シチリア島では魚介類を使ったお料理に、シチリア産の土着品種からつくられた白ワインが一緒に楽しまれています。土着品種と呼ばれる、その地域に根づいた品種からつくられるワインとその地方でとれる食材を合わせるのがポイントです。
2.似た香りや風味と調和させる食材にある香りや風味に似た特徴をもつワインを合わせるのもポイントのひとつです。
今回のパスタとワインでは、サバ缶の塩気とシチリアの土着品種グレカニコがもつ塩味のようなミネラル感と、ドライトマトの心地よい酸味が白ワインの穏やかな酸味と調和します。
●シチリア島の豆知識
1.パスタ発祥の地はシチリア島と言われていますシチリア島は地中海に浮かぶ最大の島。12世紀にアラブ人によってパスタ工場が初めてシチリアで興され、パスタが生産されたという最初の記録が残っており、パスタ発祥の地とも言われています。
2.イタリア一の漁獲量を誇るシチリア島シチリア島はイタリアで最も漁獲量が多く、マグロやカジキマグロ、イワシなどのさまざまな魚介類が楽しめます。
3.シチリア島は食材の宝庫シチリア島は温暖な地中海性気候のため、オリーブやワイン用のブドウの栽培も盛んです。トマトやナス、パプリカなどの野菜や柑橘類、モモ、アプリコットなどの果実の栽培など、食材の宝庫です。
ワインと料理のマリアージュの基本を知って、日々の食事をより楽しんでみましょう。
<取材協力:オステリア・トレンタ 和歌山県新宮市緑ヶ丘2丁目3-17 グランホテル1F TEL:0735-23-3033>