防災グッズというと、特別なものが必要と思いがち。ところが、最新の防災事情で毎日のもちものなどを見直すことが大切とわかってきました。専門家に取材してわかった、災害時に本当に役立つグッズを紹介します。

普段使いのバッグ
非常用の袋は、普段使いのバッグでいいんです!
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専門家が語る、防災グッズの危険な「思い込み」

災害への備えというと、非常用持出袋の中身などが、おもな心配の対象になりがち。「でも、じつは非常用持出袋を災害時に持ち出せないこともあります」と話してくれたのは、危機管理アドバイザーの国崎信江さん。

「私自身、被災地には何度も足を運んでいますが、災害時に命からがら避難所に逃げるときには、なにも持たないか、目の前にあったいつものバッグをつかむのが精一杯ということも。それなら、普段使いのバッグにじゃまにならない量の防災グッズを入れておく方が急な災害への備えにもなります」

また、災害時用に特別に用意したものは、いざというときに使い方にとまどったり、非常食などは期限がきれていることも。

「日常的に使っているものを災害時に役立たせる方法を考えたり、いつも食べているものを少し多めにストックしたりするのも一案。防災に関する思い込みを捨て、日頃から有事を意識したもの選びをしてみては。気軽に楽しみながら備えれば、安心して暮らせます」

じつは不要? 非常用持出袋よりも普段のバッグで災害対策を!

いつものバッグ

災害はいつ起きるかわからないもの。非常用持出袋を用意するより、普段持ち歩くバッグに、非常時の備えをプラスするのがおすすめです。

「『重いから今日は置いていこう』とならないよう、コンパクトなものを最低限持つようにして」(国崎さん)

国崎さんおすすめの、普段のバッグに備えておきたい防災グッズを紹介します。

●マスク

建物などが崩れたときの粉塵(ふんじん)や火災による煙を吸い込むのを防ぐため防塵マスクを1枚入れておくと安心。

●カイロ

寒さをしのぐだけでなく、ケガをすると夏でも悪寒がすることも。5年間など長期保存できるタイプを選びましょう。

●携帯用トイレ

用便袋と凝固剤、消臭剤のセットが100円ショップでも買える。停電でエレベーターに閉じ込められたときにも。

●モバイルバッテリー

連絡を取ったり、情報を得たりするためスマホの充電用バッテリーは必須。3回程度フル充電できるものが安心。

●止血パッド

応急処置に。出血部分に当てるだけで止血でき、大量に出血するのを防げる。ネット通販などで購入できる。

●大判ハンカチ

助けを求めるための旗代わり、ケガをしたときの三角巾代わりに使ったりと重宝。日頃から持ち歩く習慣を。

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では、ほかにも防災グッズの最新常識、いざというときの防災マニュアルを紹介しています。ぜひチェックを!