女性が家事に費やす時間は、1日3時間半といわれています(総務省統計局 平成28年社会生活基本調査)。どうにか短くしたいもの。
じつはちょっとした工夫で、ムダな手間をぐっと減らすことができます。ライフオーガナイザーの下村志保美さんが提唱する「ワンアクション家事」について詳しく教えていただきました。
手間を減らして時短に!ワンアクション家事のすすめ
●スポンジは切り込みを入れて引っ掛け収納に!
すべての画像を見る(全7枚)毎日使うキッチンスポンジですが、意外と置き場に困るもの。備えつけのラックがいっぱいだけど、新たにラックは買いたくない…そんなときは、直接スポンジを引っかけるようにすればいいのです。
スポンジにカッターで1か所切り込みを入れるだけ。
これで冒頭の写真のように、ラックに引っかけることができます。
簡単にできて水ぎれもいい。ラックを増やさないのでシンクも狭くなりませんし洗いやすい。ラックを洗う必要もありません。
外れやすい吸盤つきのスポンジラックや、ヌルヌルしがちな置き型のスポンジラックを買わなくてすみます。
●保存容器は裏返すだけで中身がわかる!
保存容器を野菜室に置くとき、当たり前のようにフタを上向きに置いていませんか?
フタが透明でない場合は中になにが入っているか、フタをあけたりひっくり返さないとわかりません。
いちいちなにがはいっているのか確認するにも保存容器の数だけ手間がかかります。
なにが入っているかわからないと使い忘れてしまったり、ダブり買いをしてしまったりと「もったいない」が起こりがち。
中身の入れ替わりが多いタッパーにいちいちラベリングするのも手間がかかるし、テープももったいないですよね。
タッパーを野菜室に入れるとき、汁が出ないものであれば、最初から裏返して入れたらどうでしょうか?
中身は一目瞭然。
残量もわかるので使い忘れがありません。
野菜室をあけたら一目でわかるので、主婦が不在でも家族が自ら野菜を食べてくれるようになります。
●「便利な場所」には小さなケースを重ねて入れる!
水きりネットやメラミンスポンジなどキッチンの消耗品は、どれもよく使うのですぐ取り出せる便利な場所に置いておきたいですよね。
だけど「便利な場所」には限りがある。
じゃあ、棚やカゴを使って収納場所を増やす?
でもそうするとキッチンそのもののスペースが狭くなってしまいます。
ですからあえて小さめのケースを使い、すぐ取り出しやすい便利な場所にはできるだけ多くの種類を置けるように配置します。
ケースが小さいとすぐなくなってしまうという困りごとがありますが、同じものが入った小さなケース同士を上下に重ねることで、なくなったらケースの上下を入れ替えるだけでOK。
同じものを2つのケースに分けるというと、なんだかもったいないような気もしますが、いちばん貴重なのは「便利な場所」。
便利な場所を最大限に活用するためにも上下に重ねる技は有効です。
ここで使っているのは100円ショップ・セリアの「プルアウトボックス」。
サイズも豊富ですから中に収納するものに合わせて使い分けるといいですよ。
●家事をラクにする工夫=増やさない工夫
なにか工夫をする、というとたすことばかり考えますが、なにかを増やすということは手間も増やすことでもあります。
手間を減らすためにまた新たな手間が増える…なんだか得したのか損したのかよくわからないことになってしまいかねませんので、
・ラベリングをしなくていい方法はないか
・ラックを使わなくていい方法はないか
・収納スペースを増やさなくていい方法はないか
を考えてみましょう。
増やさない工夫を考えてみると確実に家事はラクになります。