日々の家事や仕事に追われて、慌ただしく過ごしているうちに、家の中が散らかり、ものだらけに…。そんな経験、だれもがあるのではないでしょうか? できるだけすっきり身軽に暮らしたいものですよね。 今回、ものを極力もたずに暮らす工夫をしている「おうち片付け専門家」の香村薫さん(40代、夫・3人の子どもと5人家族)に、日々の暮らしをより快適にするための具体的なヒントを教えてもらいました。

すっきり暮らしを実践している香村薫さんのご自宅
すっきり暮らしを実践している香村薫さんのご自宅
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キッチンのコンロを手放し、掃除の時間も手間も激減

日々の家事業務のなかで、毎日欠かせないのが料理。時短調理が注目を浴びがちですが、香村さんは「時短後片付け」の方が重要だと考えているそう。そこで、「身軽な暮らし」をかなえるため、キッチンのあり方を大きく見直した、といいます。

「以前、家事の時間をストップウォッチですべて測定していた時期があったのですが、料理に関して、いちばん時間がかかるのは調理時間そのものではなく、じつは後片付けでした」(香村さん、以下同)

とくに時間がかかっていたのが、換気扇と五徳の掃除。そこで、「これらがなくなればいいのでは?」と思い立った香村さんが最初に試したのが、五徳の上に台を置き、その上に電気調理鍋を置くという方法でした。

「うっかりコンロの火をつけてしまい、危ない思いをしたことも。でも、その経験から電気調理鍋だけでも意外と調理できることや、オーブンレンジの可能性に気づきました。コンロがなくても魚も焼けるし、ステーキもつくれるんですよね」

最終的にはリフォームを決意し、コンロ自体を撤去して作業スペースを広げたそう。

香村薫さんの自宅キッチン
リフォーム後の香村さんの自宅キッチン

「コンロがなければ換気扇も不要なので、それも撤去して収納スペースに変えたんです。今のところ、唯一困ったのは、カップラーメンをつくるときのお湯が沸かせないことくらい。それは電気ケトルで解決しました。それ以外で不便を感じたことは一度もありません」