覚悟を決めてグレイヘアに

りさねーぜ(酒井りさこ)さん
若々しく見られたいけれど、無理に若づくりはしたくない
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そして50歳になったタイミングで白髪染めをやめました。今まで染めていた髪の毛をグレイヘアに移行することでの苦労もよく耳にしますが、私の場合はあまり苦労せず、比較的スムーズでした。

理由としては、1年ほどカラートリートメントで染めていたこと。カラー剤で頭皮がかゆくなったり、染めたあとに具合が悪くなったりすることが増え、カラートリートメントにきり替えていたんですよね。

そのおかげで、カラー剤で染められた髪の毛がなくなっていました。つまり、カラートリートメントをやめると、だんだんと色が抜けていく状態に。新しく生えてきた白髪との差が、あまりなかったんです。なので、根本だけ白くなる期間がほとんどない状態でグレイヘアに移行することができました。

この、カラートリートメントにきり替えてから移行する方法は、違和感なくグレイヘア
にする手段としてはおすすめです。

ただ、カラートリートメントは、週に2、3日使用しないと色が抜けてしまうので、それはかなり面倒でした。カラートリートメントといっても、カラー剤で染めるのとあまり変わらない手間はかかるんですよね。

●グレイヘアにしたときの周囲の反応

というわけで、だいたい半年ほどでグレイヘアに移行できたわけですが、周りの人の反
応はどうだったかというと…。

おおむね良好でした!

まあ、そう思う人しか声をかけてこないこともありますが(笑)。もしかしたら「うわぁ、最悪」と思っていた人もいるかもしれませんが、そんなことわざわざ本人には言ってきません。

言ってくるとしたら、それはグレイヘアがどうこうという問題ではなく、私のことをものすごく嫌いで攻撃したい人ですよね。

ただ、インスタグラムで発信をしていると、心ないコメントをしてくる人はいます。なんでも文句を言いたがる人はいるので、それは仕方がないのですが、それよりもモヤモヤするのは「白髪を染めると、もっと若く見えますよ」「顔はお若いのに、染めないのはもったいないですよ」っていう親切なトーンの余計なお世話コメント。

染めたい人は染めればいいし、若く見られたいという気持ちも否定はしない。だけど、
その考えを他人に押しつけるのは違うのかなって思います。

「年相応」って言葉を、世間一般の常識の枠に当てはめて使うのは好きではありませんが、年齢なりの楽しみ方や美しさってあると思うんです。

好きな服、好きな髪型、好きな髪色、好きなメイク。何歳になっても「好きにすればいい」と思っています。でも「若く見られたい」ということだけにとらわれると、「年齢を重ねることで生まれる美しさ」が失われていくような気がするんです。

テレビやSNSを見ていると、日本の社会は、今でも本当に若い女の子が好きだなぁという印象を受けます。若いというだけで優遇されることは実際にたくさんあるので、若さにしがみつきたい気持ちもわかります。実際に私もそうでしたしね。

でも、その思いにとらわれているときは、本当に苦しかった…。だから、そんな呪いにだれも苦しめられない社会になったらいいのになって、心から願います。

※ この記事は『57歳、いきいきハッピーおひとりさま暮らし』(KADOKAWA刊)より一部抜粋、再構成の上作成しております。

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