身軽に生きるため、引っ越しや旅行のときに役立つ「最小限の荷造りのコツ」を紹介します。50代でスペインに単身留学しているRitaさんは、スーツケース1つ分の量で暮らしています。常に移動や生活が伴う生活のなか、身軽でいること意識した生活です。実際どんな持ち物で過ごしているのかレポートしてくれました。
すべての画像を見る(全6枚)海外生活は移動がつきもの
スペイン国内で3度の引っ越しを体験しました。住む地域を変更したり、住宅の都合上、やむを得ず引越しをすることもありました。「いつなにがあってもすぐに移動できるように」するためには、とにかく荷物の量を増やさない心がけ必要です。
目標は、物理的な荷物を減らすことで、身軽に新しい環境に適応しやすくすること。日常の生活で意識しているポイントを3つご紹介します。
1:洋服を激選する
3年前、日本を出発するときはスーツケース1つとリュックサック1つ。いつなにがあっても、同じサイズで移動したいと思っています。日本に残した荷物はゼロ。人生の持ち物すべてをここにつめ込んでいるのです。
それ以上増やさないように「1つ買ったら1つ処分」を意識しているものの、日々の暮らしの中では、うっかり誘惑に負け…私の荷物は膨張しがち。時々意識して整理週間を設け、本来の量にリセットしています。
洋服類は圧縮してもかなりの嵩(かさ)となり、あっと言う間にスーツケースの半分を占めてしまうものです。この春は、3年間一度も使わなかったもの、興味本位で買ってしまったもの、断りきれずいただいてしまったもの…。「本当に必要なものを見極める力」を試し、惜しみなく取捨選択。とくに季節の変わり目は「今週はリサイクルショップへ預ける週!」と名づけて、クローゼットの整理を心がけています。
2:小物はポーチを先に決める
コスメや文具など細かなものは、先に種類ごとのポーチを決め、その中に入る量だけを持ち歩くようにしています。意識的に大きいサイズより小さいサイズを選び、3個持っていたものは1個で十分と決め、どの国でも売っていそうなものは無理して持ち歩かないことにしました。
以前は不安もあり「できるだけ持って行こう」「一応買っておこう」とそろえがちでした。しかし今では、ほかのものでも代用できるので、なければあっさりと諦めることも習慣になりました。
また、生活環境が変わると自分のこだわりも変化するもの。以前は同じメーカーの化粧品を長年使い、ストックをもっておかないと不安でした。今はそもそも「すっぴん生活」が心地よくて、じつは3年前に持ってきたファンデーションはまだたくさん残っています。
私のポーチ分けは5種類。コスメ類、薬類、文具類、電池工具類、旅行用(数泊分だけの日用品)。いずれもこのポーチに入る分が私の持ち歩く量。それでもこの5種類を一度に抱えると随分な重さとなりますが、スーツケースの4分の1の量に収めています。
余談ですが、この旅行用ポーチを常に用意しておくと、旅行のたびに、わざわざ数日分のシャンプー類を用意する手間がなくなり、旅行後も片付け不要。このポーチだけを持てばすぐに旅立つことができて、フットワークが断然軽くなりました。
ポーチに入りきらないデバイス類は、PC・iPad・携帯電話・コンセント類。これらは手荷物として運んでいます。