片付けをすると、知らず知らずのうちに固定されてしまった意外な生活習慣が見えてくるもの。家の中にあるものを見直すと、不要なものを買いすぎない、代用できるものを探す、など今からできることが明確になるはずです。整理収納アドバイザーの阿部静子さんが、片付けで節約できたというご自身の経験を教えてくれました。

棚整理
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片付けのおかげで、年間120万円の節約ができた!

私の経験をもとに、片付けによってどれだけ生活環境が改善され、さらに大きな金銭的なメリットが生まれたかをお話しします。

片づけが苦手なころの私は、どんどんものを増やしていました。買うだけ買って実際は使っておらず、本当にもったいないことをしていたと思います。しかし、片付けが上手になると、「ものを増やさない」という意識に変わり、気づいたらかなりの節約になっていました。

では、私の場合、どのように意識を変え、ものを減らしたのか。実際、年間120万円ほどの節約にもなりました。私の体験を通じて、ぜひ片づけと節約の参考にしてください。

買い物の意識に変化。被服代や食費も減った

片付けが進んでくると、買い物の意識も変わりました。以前はセールで「70%オフ」などを見ると、「一応買っておく」「安いんだから買わなきゃ損」という考え方だったのが、「着ない服は買わない」という当たり前なことにシフトしたのです。

私の衣類、靴代は、それまで月に5万円程でしたが、2万円に減り、当時幼少の娘の服代も2万円から1万円ほどに減りました。

次に食費ですが、以前はさまざまな食品を、「よさそう」「おいしそう」と思うと、どんどん買いたしたのです。ぎゅうぎゅうに詰め込み、下に押し込まれた食品は賞味期限ぎれに。

片付けを始めてムダがわかり、「食べる分だけ買う」ようにし、ストック場所に入るだけにしました。それにより賞味期限ぎれを防ぎ、節約にもなり、月に食費7万円から4万円になったのです。さらに食品ロスが減りました。

調理道具は、「代用できるものはないか」と考え、インテリア雑貨は飾ると掃除しにくく、ものを増やしたくない観点から必要最低限にして買わなくなりました。

調理道具、収納用品、インテリア雑貨は、普段は買わなくなったので、約3万円の支出から今はほぼゼロになりました。

支出
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書き出してみると、月に10万円程浮いた計算です。年間で約120万円の節約です。

さらに、しばらくため込んだ服をリサイクルショップで売ったので、月に1万円程収入になり、年間約12万円のプラスになりました。