老いを感じるほど年を取ってはいないけれど、若い頃との違いが身にしみる40代。「マルサイの惑いっぱなし40代」では、現在45歳、3人の息子と夫と暮らすイラストレーターのマルサイさんが、美容やファッションをはじめとした40代の悩みに、七転八倒しながら向き合っていきます。今回は「推し活」について。
すべての画像を見る(全2枚)40代・一度目の推し活は「孤独」だった…
人生2度目の推しのいる生活を送っています。
1度目は中学生のとき。同級生はだれも知らないような海外アーティストに夢中になったことがあって、その「だれも知らない」という特別感が自分の優越意識をくすぐり、非常に孤独で根暗な推し生活を送っていました。
だれとも共有することのない1人推し活はそれはそれで楽しかったけれど(アルバムジャケットを模写したり妄想漫画を描いたりしてた)、だれもが知っているアイドルや芸能人の話題で盛り上がっているファン同志のクラスメイトがちょっぴりうらやましかったのも正直な気持ち。
それでも自分の価値観は人とは違うのだ! とその大勢の輪に入らないことを美徳とし、必死に抗っていた気がします。いわゆる厨二病。
その感覚は大人になっても健在で、“ヨン様ブーム”のときなんかもいい歳をして大騒ぎしてみっともないと思っていたし、自分はあんなミーハーな中年には決してなるまいと思っていました。
不特定多数が群がる対象に熱狂することは恥ずかしい。いつの間にか身についてしまったその感覚に窮屈さを感じつつ、それが私らしさなのだと納得しながら生きてきました。