健康や心のモヤモヤが増えてくる40代50代。少しでも心が軽くなるように、産婦人科専門医の高尾美穂先生が親身になって答えます。ここでは、生理後にも出血がある「不正出血」がある読者からのお悩み。更年期世代はとくに話だけでは判断しにくい不正出血からの体のサインについて、詳しく教えていただきました。

お腹を痛がる女性
生理が終わった数日後の出血…病院に行くべき?
すべての画像を見る(全3枚)

読者のお悩み:生理後に不正出血が…。病院に行くべきですか?

イラスト

ここ1年、生理が終わった数日後に出血があり不安です。以前は不順だった生理もここ1年は安定しているし、出血は多くなく、また自覚症状もないので病院に行っていませんが、受診すべきですか? (Tさん・50歳)

気になる症状は放置せず、ただちに婦人科へ

高尾美穂先生イラスト
産婦人科専門医の高尾美穂先生

不正出血とは「生理ではない出血」のことです。時折、生理と生理の間の排卵期に「中間出血(排卵期出血)」とよばれる大きな問題とならない不正出血が見られることもありますが、お話だけでそう判断できるものでもありません。

また、更年期は女性ホルモンのアップダウンが激しいとき。ホルモンバランスが安定しないため生理周期が乱れがちです。そのため、今の出血が生理なのか、病気による不正出血なのか判断がつきにくくなります。

不正出血はなにかの病気からのサインだと捉えることが望ましいです。とくに気にしていただきたいのが、命を脅かす子宮頸がんと子宮体がん。

前者の子宮頸がんは、子宮入り口の子宮頸部にできるがんのこと。一方、後者の子宮体がんは子宮内膜にできるがんです。