新生活が始まる春は、捨て活にぴったりの季節。長年使った服やコスメを思いきって手放すと、さらに魅力的な自分に出会えるかもしれません。ここでは断捨離(R)の提唱者・やましたひでこさんと、片づけ上手なタレント・平野ノラさんが対談。お2人に捨て活アドバイスをもらいました。
すべての画像を見る(全3枚)過去の成功体験を手放して、もっといいものに出合えた
やましたひでこさん(以下、やました):春は、断捨離には絶好のタイミング。なぜかというと、生活や環境が変わって新しいステージに進むタイミングだから。ステージが変われば、おのずと使う衣装も小道具も変わりますよね。今まで使っていたものは手放して、新しい自分にふさわしいものを取り入れることが大事です。
平野ノラさん(以下、平野):本当にそう! だって、人生の主役は自分ですもんね。
やました:ノラさんも次のステージを見据えて、戦略的に断捨離を実践してきた人ですよね。
平野:バブリーキャラでブレイクする前は、いろんなキャラクターを演じていたので、衣装や小道具もため込んでいて。「いつか使うかも」となかなか捨てられなかったんです。あるときバブリーキャラ1本で行こう! と決意して、それ以外のネタに必要なものを手放したら、新しい仕事もどんどん入ってくるようになりました。
やました:ノラさんのように、次のステージに進むためには過去の失敗にとらわれたり、成功にしがみついていたらダメ。「今の自分」を基準にものと向き合わないと。
平野:過去の成功体験を手放すことで、もっといいものに出合えるし、輝いている自分になれる。片づけで人生が好転していくのを、私も実感しています。
やました:自分では思ってもいなかったうれしいできごとが起きるのも、「断捨離」の効果です。
服に飽きるのは仕方のないこと。罪悪感を抱く必要なし
やました:断捨離の第一歩は、洋服から始めるのがおすすめ。服は自分の体を包む、“いちばん身近な居住空間”でもありますから。とくに春は、それまで着ていた黒やグレーの落ち着いた服を脱ぎ捨てて、明るいパステルカラーの服を着たくなる季節ですよね。
平野:また秋になると、落ち着いた色が欲しくなりそうですが(笑)。
やました:目移りしたっていいんですよ。だって人は気分で生きるものなんだから。「必要なもの以外は、絶対に買いません」という人生ではつまらない。
平野:確かに、洋服ってどんなに気に入って買ったものも、絶対に飽きますよね。そしていったん飽きた服は、結局は着なくなる。
やました:そうなの! だから着ない服をとっておくのではなく、手放して循環させることが大切。「飽きちゃったから捨てよう」ってわがままな気がしちゃうけど、罪悪感を抱く必要はないんです。
平野:「新しい服が欲しい」という物欲はつきないですしね。
やました:食欲と同じで、適度な物欲は生きていくエネルギーやモチベーションになりますから。ただし過剰な欲求は生活を損なうから、うまくつき合っていけばいいと思うんです。物欲に従って失敗することもあるけど、次に生かせばいいんですから。