国によって「洗濯」事情はさまざま。ミニマルライフの著作で知られるカナダ在住のブロガー、筆子さん(60代)によると、カナダでは洗濯機のサイズが大きく、まとめて洗うことが一般的なのだそうです。今回は筆子さんにカナダの「洗濯」事情について、実例を交えて教えてもらいました。

洗濯機と乾燥機
カナダの「洗濯」事情は日本となにが違うの?
すべての画像を見る(全5枚)

カナダの「洗濯機」と「洗濯」事情

カナダは多民族国家なので、家庭ごとに生活習慣は非常に多様です。最近では洗濯機の種類も豊富で、人によって洗濯の習慣もさまざまです。この記事に書かれている内容がすべての家庭に当てはまるわけではありませんので、参考程度にお読みください。

1:洗濯機のサイズが大きい

洗濯機

日本では人数や生活スタイルに応じて、さまざまなサイズの洗濯機を選ぶことができますよね? カナダの洗濯機は基本的に大きめで、ドラム式洗濯機は8kg以上の容量が一般的。一度に大量の衣類を洗うことができます。

そのため、洗濯の頻度も日本と比べて違います。毎日のように洗濯機を回す日本とは対照的に、カナダでは週に一度や洗濯物がたまったタイミングでまとめて洗う人が多い印象です。「洗濯デー」には、洗濯機と衣類乾燥機を何度も回します。家族が多いと、1日じゅう洗濯機が回っていることもあります。

私は週末に一度だけ洗濯します。一方で娘は、洗濯物の山があふれるまで洗濯しません。

2:洗濯機をもっていない人も多い

日本の家庭には洗濯機が1台ずつあると思いますが、カナダでは家庭での洗濯機所有率が日本ほど高くありません。シェアハウスはもちろん、賃貸のアパートでは部屋に洗濯機がない場合もあり、その場合はランドリールームの洗濯機と乾燥機を共用します。

コインランドリーの使用も日本より多く、とくにアパート住まいの人は週末にまとめて利用することが多いです。また、ランドリーマット(洗濯専門店)もあり、大きな布団やカーテンを洗うときに利用されます。

コインランドリーは待ち時間があるため、本を読んだり、スマホをいじったりして過ごす人が多いです。カフェが併設されている「Laundry cafe」もあります。

Laundry cafe 手前にランドリースペースがある
Laundry cafe 手前にランドリースペースがある

私が今の住まいを探すとき、共用の洗濯機は使いたくなかったので、専用の洗濯機と乾燥機があることを条件にしました。共用の洗濯機は不特定多数の人が使うため、どうしても汚れが気になってしまうからです。

3:衣類乾燥機がセット

衣類乾燥機

カナダでは基本的に外干しをしないので、衣類乾燥機を利用します。

電気がなかった時代は外干しもしていたと思いますが、そもそも冬は寒すぎて洗濯物を干したら凍りついてしまうので難しいです。また、共働きの家庭が多く、洗濯物を干して取り込む時間がないし、一度に大量に洗濯するため、干す場所もたりないでしょう。さらに、景観維持や防犯上の理由で外干しが禁止されている地域もあります。

私は太陽の光で乾かしたかったので、庭のある家に住んでいたときはロープを張って外干しをしていました。

現在は、洗濯も乾燥も週に1度のペースで行っています。乾燥機を使うと衣類が傷むので、下着とソックスは毎日手洗いし、クローゼットで乾かしています。暖房の風が当たる場所に干すと1日で乾きます。

ちなみに、バスタオルは使わず、日本の普通のタオルを2枚だけ使っているので、乾燥機を長時間回す必要はありません。