子どもたちの独立で久々のひとり暮らしをすることになり、軽トラック2台分の荷物を処分をしてコンパクトな物件に住み替え。インスタグラムで発信する「持たないおひとりさま生活」が、幅広い世代の共感を集めているようさん(現在50代)。ここでは、厳選したお気に入りに囲まれたようさんの暮らしを切り取った著書『50代、賃貸ひとり暮らし。 ものを手放して見つけた、 私らしい日常』から、コーディネートに悩まず使いやすいクローゼットをつくる工夫について抜粋して紹介します。

クローゼット前にいるようさん
シンプリストのようさん(現在50代)。クローゼットのこだわりは?
すべての画像を見る(全8枚)

“制服化”ですっきりクローゼット

昔から、おしゃれは得意ではありませんでした。

会社勤めをしていた20代の頃は、毎月ファッション雑誌を読んでいた私。その後、第一子の息子が生まれて家庭に入ってからは一転して、デニムとTシャツばかりに。第二子の娘が小学生になって仕事を再開してからも、出勤するときは当時働いていたエステサロンのユニフォーム、休日は引き続きデニムという生活。おしゃれとは無縁の日々でした。

ところが、5年前に自分のエステサロンをオープンし、毎日私服で通勤することに。子どもが生まれてから24年間、服やおしゃれのことを考えずに過ごしてきたので「なにを買って、なにを着たらいいのだろう…」と、悩んでしまいました。そんなとき、ネットで“私服の制服化”という文字を見つけて「これだ!」と思い、取り入れてみることに。着るものを決めてしまえばラクになると思いました。

ようさんのクローゼット
押し入れをリフォームした奥行きあるクローゼット。服はここに収まる分だけ所有するようにしています

制服化するアイテムは、1着でコーディネートが完成するワンピースに決定。冬用ニット、春秋用の長袖トップス、夏は半袖やノースリーブ。色や形、雰囲気がなるべく違うものを選び、季節ごとにそれぞれ5着ずつくらいを目安にそろえていきました。ロングのタイトスカートに、シンプルなブラウスや薄手のニットを合わせるときもあります。

現在持っている冬用の服を数えてみたら、ワンピース5着、ニット5着、スカート5着、コート2着、ジャケット1着、デニムパンツ1本でした。

以前の私は、おしゃれが得意ではないのに「いろいろなデザインや色の服を持っていないといけない」と思い込んでいました。それにより管理が大変なほど服があふれ、コーディネートを考えるにも時間がかかっていたのだと思います。

ブランドにはとくにこだわりがありません。「ユニクロ」や「GU」も着るし、プチプラのお店もデパートも、値段はあまり関係なくて。いいなと思ったら買います。なかでも「coca」で見つけたタイトスカートがとてもよくて、翌年に同じものが販売されていたのでリピート買いしちゃいました。なんと1300円くらいです。

セールも楽しいのですが、たとえお得に買ったとしても「どうして買ったんだろう?」と思うこともしばしば。結局、着なくなってしまうことも多いので、できるだけ行かないようにしています。

アクセサリー

定番といえば、バッグや靴、アクセサリーも気に入ったものを厳選しています。普段つけているのはピアスのみで、毎日同じもの。そのほか、お出かけ用は決まったピアスとネックレス、趣味のビーズでつくった指輪をつけます。

靴下

くつ下は「無印良品」のライトグレー色のスニーカーソックス一択です。同じものを6足くらい買っています。冬はブーツを履くので、「ユニクロ」の厚手と薄手タイプのヒートテックタイツを。ものも増えないし、悩まないので制服化につながります。