子どもたちの独立で久々のひとり暮らしをすることになり、軽トラック2台分の荷物を処分をしてコンパクトな物件に住み替え。インスタグラムで発信する「もたないおひとりさま生活」が、幅広い世代の共感を集めているようさん(現在50代)。ここでは、厳選したお気に入りに囲まれたようさんの暮らしを切り取った著書『50代、賃貸ひとり暮らし。 ものを手放して見つけた、 私らしい日常』から、キッチンとクローゼットの収納について抜粋して紹介します。
すべての画像を見る(全6枚)シンプリストのキッチン収納
もともと、片付けも収納も大の苦手です。
収納テクニックの本を何冊も買い、収納アイテムをそろえても全然片付かない。そのうえ、子どもたちの成長とともに、どんどんものが増えていくばかり。入りきらないものが床の上にも広がり、来客前にあわてて適当にしまい込む。収納棚にしまったはずの探しものも見つからない生活になっていました。
引っ越し前、古くなってしまったこともあり、使っていた収納アイテムをすべて処分。新居で空っぽの収納を見た私は、「なにをどこにしまえばいいのか…」と途方に暮れてしまいました。そこで、整理収納アドバイザーさんにお願いして、まずはキッチン収納を整えようと思ったのです。
整理収納アドバイザーさんに教えていただいたキッチン収納のルールは主に3つあります。
1つ目は「脳が疲れない収納」。これは最も印象深い方法でした。せっかくきれいに収納できていても、脳が疲れる収納になってしまうと、最初の状態が続かないとのこと。そのためには、ものを持ちすぎないことが前提で、使っていないものに加えて、なんとなく惰性で持っているものや家の雰囲気に合わないものも処分の対象に。
さらに、脳に無駄な情報が入ってこないようにすることも大切。たとえば、収納アイテムの形をそろえたり、色を統一してシンプルな収納にするのがコツだそう。また、中身が見えない収納アイテムを選ぶのもいいそうです。中身が見える収納ケースを使うことでも脳は疲れてしまうと聞いて、びっくり。
そして2つ目は「使用頻度の高いものを手前に配置する」こと。アドバイザーさんは、まずキッチンの収納場所のサイズを測り、「無印用品」、「ケユカ」、「ニトリ」などからジャストサイズの収納グッズを選んでくれました。
奥行きのあるシンク下は、「手前はよく使うものを収納ボックスに、奥は使用頻度の低いものを置きましょう」とのアドバイス。以前の私は、奥行きをギリギリまで生かす収納をしなくてはと思い、かえって使いづらくしていたんだなと、ハッとしました。
最後の3つ目は「縦に区切ることで収納力が上がる」ということ。シンク下の収納は、高さや幅のバリエーションがある「無印良品」のファイルボックスを使用。紙ゴミ、缶やペットボトルのゴミも同じ形のファイルボックスに入れることで、統一感が生まれます。缶詰、保存容器、調味料類は低いボックスに入れることで中身が見えやすく、出し入れもラクになりました。また、シンク上の戸棚には、使用頻度の低いものを収納。取り出しやすい、「ケユカ」のハンドルつきのストッカーを使用しています。
ファイルボックスやストッカーを活用して「縦に区切る」ことで、収納力が格段にアップ。また、細かく区切ることで、ものがごちゃつかず、片付けやすく散らかりにくくなりました。