必要とはわかっていても、実際にはどれくらい貯めておけば安心なのか予測しにくいのが「教育資金」。高校・大学を見据えて教育資金を貯めていく場合、長期的なスパンでコツコツ貯めていくことが重要です。進学シーズンを前に、押さえておきたい教育資金のポイントを2つ、ファイナンシャルプランナーのいちのせかつみさん、ポイ活マスターのくぅちゃんに教えてもらいました。
すべての画像を見る(全2枚)1:教育資金の確保は、複数の手段を使うことが重要
教育資金について、いちのせかつみさん、くぅちゃんに聞きました。
いちのせさん「学資保険1本にはしないこと!」
年齢に合わせて確実に資金を準備できる学資保険は、教育費づくりには最適。
「ただ18歳までは長期間金利が固定化されてしまうので、全部学資保険で貯めるのはNG。インフレや金利上昇のリスクに備えて、半分は預貯金やNISAで積み立てをしましょう」
くうちゃん「親の名義でNISAを運用するのも選択肢に」
廃止されたジュニアNISAの代わりに、親名義のNISAで教育資金の運用を行うのも、選択肢の1つ。
「老後資金と合わせて積み立ていき、子どもの進学時に一部引き出すという考え方です。ただし、引き出し時に下落の可能性もあるのが投資。NISAだけに頼るのではなく、預貯金や学資保険と併用するのが大切です」
2:子どもとの進路の話し合いはお早めに!
大学は目指す進路によってかかる費用が大きく変動しますが、国立か私立かだけでなく、学部も文系/理系で数百万円単位で異なります。そのほか、意外とかかる受験料や教材費、下宿代などもあるので、事前に見積もりをしておくことが大切です。
くうちゃん「早めに現実を伝えるのが大切です」
進学にどんな選択肢があるかは、早めに子どもにも伝えておきましょう。
「わが家では高校進学時に、私立と公立でかかる費用を見せて、『私立に行ったら塾に行かせられないから、大学に行きたいなら自分で勉強してね』と、具体的な金額で話をしました。そうすることで、子どもの勉強に対する意欲も向上していきました」
いちのせさん「親が全額負担すると老後が苦しくなる」
教育費をかけすぎて老後資金がたりなくなると、まわりまわって、将来子どもに迷惑をかけてしまうというパターンも。とはいえ、奨学金の返済は、子どもの負担になってしまう可能性もあります。
「親が準備しきれない教育費の不足分はバイト代で賄ったり、一度就職をして学費を貯めてから進学をするというのも、近年の事例としては増えてきていますよ」
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