団地など築古の物件に住んでいると、リノベやリフォームだけでは古さをカバーできないこともありますよね。「置くインテリア小物だけでも、印象を明るくすてきにアップデートさせることは可能です」と話すのは建築カラープランナーの野村恭子さんです。専門分野である「色」の使い方をインテリアに当てはめ、具体的な方法を教えてくれました。

築43年の野村さんの自宅
築43年の野村さんの自宅
すべての画像を見る(全4枚)

1:フォーカルポイントをつくれば、古さに目が行かない

古さをカバーするために、まず野村恭子さんが強調するのは、「フォーカルポイント」の重要性です。

「フォーカルポイントとは、人の視線が集まる場所のこと。建築やインテリアの世界ではよく使う言葉です。部屋に入った瞬間、人の目が行きやすい場所にすてきなインテリアアイテムを置く。そうすると視線が誘導され、建物の古さが目立たなくなります」

一般的には、玄関やリビングのドアをあけて正面に見える場所。もしくは部屋の奥の隅が効果的。

グリーン

「私自身も、部屋のいちばん奥の窓際に大きな観葉植物を置いています。緑は癒しのカラー。どんなインテリアにもなじんでくれるから、最初に取り入れるのにおすすめの色です」

2:ほんの少し「黒」をプラスして高級感を出す

もう1色、ぜひ挑戦してもらいたいのが黒のアイテムを置くこと。

テレビ台

「黒は空間全体に、高級感とメリハリを与えてくれます。ナチュラルなインテリアでも、黒が1点あるとグッと引き締まった印象に。ポツンと黒があることに違和感があるなら、テレビコーナーを黒でまとめてみては?」