バレンタインデーは、国によってその過ごし方など異なります。日本では女性から男性にチョコレートを贈るのが一般的ですが、海外ではどのような習慣があるのでしょうか? 今回はミニマルな暮らしに関する著作が多数あるカナダ在住のブロガー、筆子さん(現在60代)に、カナダのバレンタインデーの過ごし方や違いについて教えてもらいました。
カナダにも「バレンタイン」文化はあるものの…
もともとは聖バレンタインの殉教の日で、キリスト教の記念日だったバレンタインデー。中世のヨーロッパで広まったという説があり、19世紀にはイギリスやアメリカで印刷されたバレンタインカードが流通し、商業化が進みました。
現在のバレンタインデーは信仰には関係がないものの、キリスト教由来の行事であるため、キリスト教文化圏であるカナダでも、広くカードやプレゼントの交換が行われています。
しかし、日本のように女性が男性にチョコレートを贈る風習は見られません。これは、戦後、日本の菓子メーカーの販促活動をきっかけとして始まりました。
カナダと日本の違いとは?
現在のカナダでは、「バレンタインデーは商業的なホリデー」と認識する人が大半ですが、この日に特別なことをする人はいます。しかし、とくになにもしない人も多く、あくまで人それぞれです。以下に、日本とカナダのバレンタインデーの祝い方の違いをまとめます。
・贈る人:日本は女性から男性へ、カナダは男女関係なくプレゼントを贈り合う。
・ホワイトデーがない:カナダでは2月14日だけで完結する。
・「義理チョコ」「友チョコ」文化がない:おもに恋人や家族、親しい友人同士で祝う。
・ギフトの種類:日本はチョコ中心、カナダはディナー、花、カード、お菓子、ジュエリーが一般的。
ここからは、私の体験を交えながら、もう少し詳しく説明します。
●カップルの祝い方
カナダのバレンタインデーはカップルの日で、恋人同士や夫婦がレストランで一緒に食事をすることが多いです。贈り物もしますが、どちらかというと男性から女性にします。もちろん好きな女性にしか贈りません。
典型的なプレゼントはチョコレートやハート型のキャンディーなど甘いお菓子、バラの花束、そしてジュエリーです。