美容家の神崎 恵さんが若い世代に伝えたい、「美容」についての考え方をお話ししてくださいました。容姿を美しくすることだけが目的ではない、美容の力について語ります。
子どもの肌と心を守る「美容の知識」を伝えていけたら
以前から、小学生から大学生までの若い世代向けのスキンケア講座を行っています。
講座では肌のレクチャーだけでなく、自分で洗顔料を泡立てたり、化粧水や乳液をつける実践も。子どもたちからの「こんなに肌がテカテカになっていいんですか?」という声に、「大丈夫!」などと応えながら、楽しい時間を過ごしています。
私が彼・彼女たちにスキンケアの知識を伝えたい理由は、それがいつか自分を支える力になると思うから。たとえば思春期は、ニキビがひとつあるだけでも気分が落ち込む原因になりがちです。でも対処法や、その後の予防法を知っていれば、悩みは少し軽くなるはず。この世代にとって、それはすごく重要なことだと思うんです。
美容は容姿を美しくすることが目的だと捉えられがちだけど、生きるための知恵のひとつだと私は思っていて。健やかな肌は、心を健やかに、そして前向きにしてくれます。だからこそスキンケアが、歯みがきや洗髪と同じくらい身近なものになってほしい。そんな願いを込めて、この取り組みを続けています。
メイクは華美にするためのものだけではない
メイクに関しても伝えたいことはたくさんあります。私は学生時代に眉が薄いことで悩んでいたのですが、眉を数本描いただけで自分に自信がもてて、しっかり前を向いて生活することができたんですよね。メイクは、自分が自分らしくあるための力となってくれるもの。けっして華美にするためのものではないと思うんです。だから一概に「メイクはダメ!」と抑えつけるのではなく、ときと場合によって、自分の素肌を愛しながら、洋服を着る感覚でメイクができるよう、サポートできたらと。
昨年末スタートしたYouTubeも、じつは若い世代へ美容の知識や楽しさを伝えたくて始めたものなんです。お母さま、お父さま世代に向けた動画ももちろんあるので、親子で見ていただけたらうれしいです。