台所に立つ時間が長い料理家だからこそ、使いやすさよりも楽しさを優先したワクワクする空間を心がけている口尾麻美さん。築36年の台所には15年かけて旅先で集めたお気に入りのアイテムがぎっしり。そのアイテムや空間のつくり方の工夫を聞きました。
すべての画像を見る(全8枚)つるしたり、ざっくり集めたり。収納はお店のディスプレーをマネる
マグカップを引っかけているスタンドは「コンランショップ」で購入。「気軽な引っかけ収納は、使いやすくて大好きです」と、口尾さん。
旅するたび、「今回はどんなものに会えるだろう」と、ときめきくそう。
「知らないライフスタイル、普段は目にしない日用品や食文化に出合うのは刺激的です。色合いも質感も国によってバラバラだけど、気の向くままに集めて、自分らしい台所になったのかなと思います」
旅の楽しみは、帰ってからも。
「持ち帰った道具を使い、現地で味わった料理を見よう見まねでつくってみるんです。自分の暮らしにはなかった味や習慣が、生活をより楽しく豊かにしてくれます」
小さな器や缶づめなどバラけやすいものは、カゴやボウルにまとめて収納。「お店で無造作にものが入れられているのを見て、さっそく家にあるカゴでマネしました」。パッケージがかわいいものは、さりげなく見せるように。
器も多国籍のものが同居
ベトナムのソンベ焼き。庶民的な器だが、ヴィンテージは最近では貴重品になりつつある
最近、よく訪れるバルト3国のリトアニア。素朴で丈夫な、好みの器が多く見つかるのだそう。「現地で探し当てたヴィンテージです」