「実家の片づけ」は、想像以上に体力・時間・お金を使うとはよく聞く話。親が元気なうちに少しでも整理を進めるために、まず実家に残してきた“自分のもの”から手をつけるのがおすすめだそう。ここでは、整理収納アドバイザーの大木聖美さんが、実家に残しがちなすぐに手放せるものについて語ります。
すべての画像を見る(全4枚)クローゼットに残した「賞味期限切れの服」は迷わず処分
実家を出る際に置いていき、もう何年も放置しているのだとしたら、それはもう着ない服。ハンガーにかけた服だけでなく、引き出しの中や収納ボックスに入っているものもすべて取り出し、一度持ち帰りましょう。まだ着用可能な状態のものは、自治体の古布回収やリサイクルショップなどの古着回収に出してもいいですね。
私も帰省時に自室のクローゼットを片づけて、ハッとした出来事があります。何年も開けていない引き出しに防虫剤が入っていて、さらにクローゼット内には除湿剤が置いてあったのです。まだ着るのかもと親が入れておいてくれたと知り、心苦しくなったのと同時に、知らないうちに余計な手間をかけてしまっていたことを反省しました。
ほぼ見返さない思い出のものは「データ化」するのも手
写真やアルバムは、持ち帰るだけでなく残すかどうかも判断したいところ。
一生のうちほとんど見返すことのない卒業アルバム。実家に置いておいても仕方がないので私も自宅に持ち帰りましたが、同窓会の際に卒業アルバムをデータ化してくれた友人がいたのでそれをダウンロードし、原本は破棄しました。自分で写真に撮るなどして保管してもいいですよね。
昔の写真も残しているものがあったら、一度持ち帰り整理することをおすすめします。私は45歳を過ぎた頃にふと「学生の頃の思い出は、心の中にあれば十分」と気持ちが切り替わり、実家にあった写真を9割ほど処分しました。これまで見返すことがなかった写真を最後に確認し、しっかり胸に刻んだので後悔はゼロ。むしろ心がスッキリしましたよ。
ほかにも、昔集めていた趣味のものも実家に残しがち。段ボールに入れてそのままにしている方も多いのではないでしょうか? 押入れの天袋やクローゼットの上段など、普段目にしないところもチェックしてみてください。
高齢の親が片づけようとして、ケガをしてしまっては大変! そうなる前に、自分のものは自分で処分しましょう。