すっきり暮らしには、ある程度のものは手放す必要があります。そんな捨てる目的がわかれば、手放す基準は自然に決まります。ここでは元祖・節約主婦として知られ、カウンセラー・エッセイストとして活躍する若松美穂さんが、あえて捨てないものについて語ってくれました。
すべての画像を見る(全4枚)すっきり暮らしたいけれど、捨てなくてもOK!
ものを捨てるとすっきりしますよね。でもいざなくなってみたら困ることも。そしてまた買う。もちろん実際になくしてみるからこそ分かることもありますが、なんだかもったいないと思います。
「捨て活」「手離しブーム」が長く続いていますが、変わらずキープしているものも多くあるわが家。今となっては、それでよかったと感じます。
暮らしを重ねるうえで、求めることや暮らし方はみな違うから、いつだって「わが家の基準」が大切だと感じます。
そこで今回は、わが家の「捨てずにもっていてもいいじゃないかグッズ」を挙げてみようと思います。
1:ビニール傘
無駄遣いの象徴のように言われるビニール傘。わが家にも少なくない本数があります。だからといって、節約下手でも、浪費家でもないと思っています。
こうも気候が不安定では、急な雨に遭うことは仕方がないことですし、折りたたみ傘を持ってはいても、対処できないくらいの雨もある。
だから、「体と荷物、心地よさを守るため」、必要なときには買っています。
そして買った後は有効に活用しますし、大切にも使います。傘がない来客や友達に差し上げたり、車内専用にしたりすることも気兼ねなくできます。
病院など大勢の人がいる場所に行くときには、目印もつけます。万が一なくなっても、思い入れがない分、後悔することがないというメリットもあります。
2:食器
どう考えても使わない食器や、来客がないのに取っておいたセットのカップ。大人数で集まらないのに、大きなお皿を取っておいても仕方がない。
けれど、食器は「食卓の彩り」でもあります。毎朝、どのカップにしようかなと選んで飲むコーヒーや紅茶は、自宅でも格別です。
同じ料理でも、食器が異なるだけで雰囲気が変わり、食器に助けてもらうことも。
ある人が言っていました。「家の中を見直して本当に必要なものだけ残したの。でも必要なものだけで暮らすって、案外味気ないものね。無駄も必要だと気がついたわ」と。
人それぞれですが、無駄は一種の「うるおい」なのかもしれません。
3:ソファ
リビングを占拠するソファ。家族の形が変化してだれも座らない、荷物置きになる、ソファに横になって電気をつけたまま朝まで寝てしまう家族がいるなど、ソファの存在が問題を生むのであれば処分対象ですよね。
一方わが家は、ソファが必要な理由は明快です。
テレビを見るときにラク。ソファで皆がうたた寝をし、それが元気の回復につながっている。家族の疲れ具合も把握できる。
ソファがあるからこそ集まり、隣にくっついておしゃべりをすることも。
目的は「団らん」。広さや見た目と天秤に乗せて比べても、団らんの勝利です。