7月8日からスタートする『マウンテンドクター』で、主人公の山岳医・宮本 歩(あゆむ)を演じる杉野遥亮さん。今回は、本作の見どころや歩を演じるうえで、杉野さんが取り組んだことなど伺いました。
「山岳医の存在を伝えなければという責任を感じています」
山で起こり得る病気とケガを治療する“山岳医療”。そして、山の知識と医療知識の双方に長けた医師を“山岳医”といいます。日本でも急速に注目を集めている医療分野ですが、欧州などに比べると遅れていて、日本での山岳医の数はまだまだ少ないのが現状。
『マウンテンドクター』は、人もモノも十分でない大自然の中で、己の知識と技術だけを頼りに目の前の命をつなぐ山岳医にスポットを当てた、心温まる完全オリジナル医療ドラマです。
「山岳医療は今まであまり扱われていない題材で、そもそも山岳医という存在自体が知られていないので、観ている人にしっかりお伝えしなければという責任を感じています。もともと、医療ドラマは撮影がとてもハードなのですが、今回はヘリを使っての撮影や山岳救助の特訓もしていて、てんこ盛りの内容です。さらに、登場人物の心の機微も繊細に描かれるので、総合力が問われる役柄だと思います」(杉野さん、以下同)
杉野遥亮さん演じる宮本 歩は、故郷の長野県に戻り、信濃総合病院に赴任して、整形外科と山岳医療科の兼務を命じられます。医師としてはこれといった目標もなく、事なかれ主義の歩ですが、大好きだった山には、ひそかにある思いを抱いています。
杉野さんは演じるうえで、実際に山岳医の先生に会い、話を聞いたのだとか。
「山岳医は医療知識のほかに野草など自然の知識も必要とされる、専門的でこだわりの強い仕事。登山者が増え、山での事故も多発していると聞くので、今後は山岳医の必要性をさらに感じるようになると思います。山岳医と聞くと、筋骨隆々で屈強なイメージでしたが、お会いした先生はほかのお医者さんと変わらない雰囲気でした。歩は突っ走ってしまう性格で、自分と共感できるところもあるので、似たところを探りながら、役柄と自分自身をすり合わせて演技に臨みたいと思っています」
長野県松本市を舞台に、圧倒的なリアリティーとスケール感で描かれる本作。実際に、北アルプスや信州の山々でロケを行っています。杉野さんは山登りやロッククライミングを経験し、山岳救助の訓練も受けたそう。
「山に登るためには準備と知識が必要です。山に登ること自体も大変ですが、その楽しさや頂上についたときの空気など、ひとつひとつを五感で感じることが演じるうえでとても大切だと思いました。これから北アルプスの山頂にアタックする機会もあります。少人数のスタッフさんと行くので、体力的にもスケジュール的にも厳しいのですが、みんなで乗り越えていきたいです」
山岳医療に放り込まれた歩が、さまざまな思いを抱えた山岳医や患者と触れ合い、現実と向き合いながら成長していく姿は、視聴者に深い感動を与えてくれるはずです。
『マウンテンドクター』
7月8日START
毎週月曜 夜10時(第1話は15分拡大)
フジ=カンテレ系 全国ネット放送