もうすぐ7月。心身ともに疲れが出ている時季ではないでしょうか。ここでは元祖・節約主婦として知られ、カウンセラー・エッセイストとして活躍する若松美穂さんに、心の回復法について伺いました。

疲れ
心が疲れたら… ※写真はイメージです
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カウンセラーが実践している「心のゆるめ方」

「ここ最近調子が悪いの」「私の周りにもそういう人が多いよ」と友人たちからのLINE。もちろんデータがあるわけではなく、ただの会話です。ですが、新年度が始まり、初めは体力や気力で乗りきっていても、3か月がたち、そろそろ心にも疲れが出ることもあるでしょう。

暑い日、涼しい日、雨風が強い日など体も対応を求められます。6月は祝日もなく臨時のお休みもない。そんなときだからこそ、心も体も、上手に回復させることができるといいですよね。

今回は、今からでもできる気持ちの回復法についてです。カウンセラーの私も意識してやっています。

1:数字で自分の疲れ具合に気がつく

がんばり屋さんほど、がんばってがんばって、最後にポキッと折れてしまう場合があります。疲れには早めに気がつき、早めに対処。病気と一緒ですね。

そのためにも、自分がどれくらい疲れているのか、一日に一度は自分に聞いてみてはいかがでしょう。

たとえば、「元気なときが10だとしたら、今どれくらい?」とか。

案外疲れたと思っていたけれど、数字がそれほどでもないのであれば、今のうちにできることをしておく。思ったよりも疲れ度数が高かったら休む時間をつくる、無理をしないなど目安になるはずです。

2:自分のつぶやきに耳を傾ける

元気
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「疲れた」「もう限界」「しんどい」など、思わず言葉に出ていませんか。その言葉に耳を傾けてあげましょう。病院に行くことや、お休みが必要な場合があります。

一方で、口癖のようにその言葉をつぶやき過ぎて、言葉に飲まれ、辛さやしんどさが増してしまう場合もあります。「疲れた・あ~疲れた・本当にしんどい」と10回言ってみると、なんだか本当に疲れてきませんか。

逆に、元気になる言葉を口にしてみましょう。ご自身が元気になる言葉は人それぞれ異なりますので、ご自身で選んでよいと思います。

たとえば、「これさえ終われば」「明日は休みだ!」「あせらず、ひとつずつ終わらせよう」など。ご自分の口から出る言葉をほんの少し変えてみるだけで、気持ちや動きが変わる場合もあります。

3:回復方法をいくつかもっておく

私であれば、自分とのつきあいは間もなく52年に突入します。こんなに長く一緒にいる自分なのだから、そろそろ自分の取扱説明書ができあがってもよい年齢です。弱い所、どういうときに調子が悪くなるのか。どうすれば回復しやすいのか。疲れがピークに達する前の予兆などなど。

でも、夫さんやお子さんのことならいくらでも説明できるのに、自分の気持ちや体のこととなると知らない方も多いようです。

・休むことが必要な人
・運動をした方がスッキリする人
・人と会う、話すだけで心のなにかがほぐれる人
・ひとり時間を満喫することで気持ちがゆるむ人

自分が知っていれば自分で対処することができます。

4:頼れる人や行く場所をつくっておく

元気
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もちろん、中にはひとりでは回復が難しいからだれかの力を借りたい。だれかに助けて欲しいという人もいることでしょう。

であれば、元気なときから人に会い、いざというときに頼れる人や場所をもっておくことも必要なのかもしれません。

5:ゆるめる日をつくる

個人的に、なんの予定もない、ゆるめる日をつくるようにしています。計画に縛られず、したかったことをする。眠りたいだけ眠ると決めて、昼まで寝ている日もあります。

十分にゆるむと、先延ばしにしていたことも、「そろそろ……」と手をつける気になったり、ならなかったりもして。それもまたよしで、ゆるめる日は、なにかをしなかった罪悪感はもたないと決めます。

そして、もしできたら「やるじゃん!」「できる子~」「すごすぎ」と自分をめいっぱい褒めます。ほかの人に期待することもやめて、心も体もゆるゆるします。

6:合間にゆるめる時間をつくる

リラックス
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仕事の合間でも、短いゆるめる時間をつくるようにしています。これは私が普段行っているリラックス法です。

(1) 組んでいた手や足を外し、てのひらは開いてモモの上に。ゆっくり深呼吸。
個人的には肩の力を抜くというより、首を伸ばして肩を下げていく感覚です。背筋が伸びて、呼吸がラクになります。

(2) 耳を引っぱる

(3) 人差し指を曲げ、第2関節の角で、耳の下のリンパを流す

(4) そしてまた深呼吸

絶対にこうした方がいいというのではなく、自分が気持ちいい、心地がいいと思う数分間のルーティンをもっておくと、短い時間でリラックスすることができます。

もちろん心や体で気になることがあったら、自己判断ではなく、病院に行く、調べるなども必要でしょう。ご自身の大切な体ですから、いちばんに自分が目を向けてあげられたらいいですね。