持続可能な社会をつくるための「SDGs」。じつは私たちの暮らしのなかで取り組めることがたくさんあります。梅雨時季に必須な「傘」のもち方について、SDGsに詳しいフジテレビの木幡美子さんが詳しくレポートします。
すべての画像を見る(全7枚)「ビニール傘」消費大国・ニッポン
雨の多い季節になりました。この時季、欠かせないのが傘ですが、みなさんはどんな傘をよく使っていますか?
いわゆる普通の傘、折り畳み傘、ビニール傘…。
人それぞれだとは思いますが、じつは日本では年間1億2000万本の傘が消費されていて、そのうちの約6割(推定)にあたる8000万本が「ビニール傘」と言われています。
最近はゲリラ豪雨や突風をともなう激しい雨が降ることも多く、壊れたビニール傘が街中に捨てられていたり、ゴミ箱からあふれたりしている光景をよく見かけます。
ビニール傘が増えすぎる悪循環を止めるには?
これらの傘がさらに風で飛ばされるととても危険ですし、そのまま川や海に行きつくと海洋ゴミになります。
安価と思っていたビニール傘ですが、最近は700円前後のものが多く、決して安いとは言えません。
でも、気がつくと家に何本もビニール傘がたまっている、なんてことありませんか? 普通の傘にくらべると壊れやすいので、あまり長くは使えません。いずれ捨てることになる「短命」なビニール傘。そもそもは日本で生まれたもので、日本が世界一の消費国です。
大量に生産され、大量に廃棄されているモノのひとつですが、多くは中国などでつくられていて、日本に輸送されてきて、店に並ぶ流通の過程でたくさんの二酸化炭素を出しています。
私たちがそれを買い、捨てるとまたゴミになるので、その処理においても二酸化化炭素を排出しています。結果として温暖化が進み、異常気象が多発…そうなるとまたビニール傘が多く消費されてしまうというまさに悪循環なのです。
では、この時期、ビニール傘を減らすためにはどうしたらいいのでしょうか?
突然の雨でつい買ってしまいがちなビニール傘ですが、どうやったら買わなくてすむのか考えてみました。