“書けなくなった”ミステリー作家・黒羽ミコ(篠原涼子)と“解けなくなった”刑事・森野 徹(バカリズム)の絶不調バディが事件を解決していくミステリーコメディードラマ『イップス』。“イップス”とは普段はなにも考えずにできていることが、プレッシャーによって急にできなくなってしまう心理的症状のことです。主演のバカリズムさんに、ドラマの見どころや同じく主演の篠原さんについて話を伺いました。
「僕はこんなに性格が悪いイメージなの?」
バカリズムさんが演じる森野は警視庁捜査一課の刑事。かつてはエリートとして組織内でも一目置かれる存在でしたが、ある出来事をきっかけに検挙率が右肩下がりになり、事件が解けなくなってしまいました。
さらに、じつは森野はミコの小説の大ファン。しかし、彼女の新作の完成度が悪いうえに、コメンテーター業ばかりに精を出して新作を書かないことにいらだちを募らせ、SNSにアンチコメントを書き込む一面も。
「森野はけっこういやなヤツです。もともとエリートだったから、それを鼻にかけていたり、自分の好きなことに対しては空気を読まずに早口でまくしたてたり…。なので、僕もいやな人間っぽく演じるように心がけています。ただ、脚本のオークラさんは僕が森野役に決まってから、かなり僕のイメージに寄せて書いてくださったそうです。オークラさんとは僕が10代の頃からの知り合いで、これまでも一緒に作品づくりをしてきた関係なのに、『僕はこんなに性格が悪いイメージなの?』と思いました(笑)」
篠原さんは気さくで現場を和ませてくれる
ドラマの見どころはなんといってもミコと森野のコミカルなかけ合い。初共演とは思えないほどの絶妙なテンポで繰り広げられる会話は、視聴者の笑いを誘います。
「篠原さんはとても気さくで、現場を和ませてくださるのでありがたいです。役柄としては性格が合わない2人なのですが、カメラが回っていないところではいつも楽しく雑談しています。セリフが多くて覚えるのが大変だから、みんなに気づかれないようにセリフを短く省略するにはどうすればいいのかとか(笑)」