フランス人の美意識は、外見だけでなく内面からにじみ出る雰囲気を重視します。シンプルな服でも、自然体でいることが美しさの基本。さらに、落ち着いた話し方も重要視されます。フランス文化研究者・翻訳家のペレ信子さんが、フランス人と交流して感じた、日本との美意識の違いについて紹介します。

美しいパリの夕方
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フランス人の思う「美しい人」のイメージ

ファッションのセンスがよいと言われるフランス人。そのさりげないおしゃれについてはほかの記事でご紹介しましたが、おしゃれな服を着ているだけでは「美しい人」とは言えないでしょう。

フランス人は、内面からにじみ出る美しさが、外見の美しさを支えていると感じる人が多いようです。

その、フランス人の思う「美しい人」とそのイメージに近づく方法について考えてみました。

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以前、フランス人のおしゃれは遠くから見てわかるものではなく、近くで見て「おっ」と思わせるさりげないものと書いたことがあります。さりげなさを大切にするフランスですから、一目で「美しい!」と感嘆するような身体的に恵まれた彫刻のような人でなくても、その人が漂わせる雰囲気がすてきであれば、美しいと感じます。

シャネルを着ていても、白シャツとデニムでも、漂わせる雰囲気がすてきな人は自然体。服は似合っていればよく、その人が服に着られていなくて、自分自身でいること。

自分を偽っていたり、あざとさがあると、審美眼が発達している人々には見破られてしまいます。

ほかの人になろうとせず、自分自身をそのまま受け止めていること。それが自然体でいられる秘訣なのでしょう。