「片づかない家」には共通点がありました。片づけの仕事で数多くの散らかったおうちを訪問することが多い下村志保美さんが、かさばって忘れがちな「保証書、取扱説明書」の扱いを伝授。ESSEonlineの片づけの連載が人気の下村志保美さんの書籍『「お金が貯まる人」の家にはものが少ない』(扶桑社刊)から、今すぐ役に立つ知識をお届けします。
すべての画像を見る(全3枚)ほとんどの保証書、取扱説明書は即捨てていい理由
家電を購入したときについてくる商品の保証書や取扱説明書、みなさんはどうしていますか? 「なんとなく捨てづらくて保管してある」、「どこに置いたのかも忘れてしまった」。さらには「家電本体はとっくに処分済みなのに、なぜだか保証書や取扱説明書だけはまだ残っている」なんて例もあるかもしれません。これらの上手な手放し方、保管の仕方を一緒に考えてみましょう。
まずは保証書からです。これは結論からお話しすると、「買ったその日に捨ててOK」です。もともと商品の保証書というのは、買ったことを証明するもの。購入時にクレジットカードを使っていればそれで証明できますし、ネット通販も履歴から確認可能です。店頭で現金で買ったとしても、大手量販店などではポイントカードやポイントアプリを利用していれば購入履歴がつきますので、保証書を置いておく必要はないのです。
どうしても取っておきたいという場合は、保証書専用のクリアファイルをつくり、まとめておきましょう。その際に、ひとつひとつの保証書に保証期限がきれる日、すなわち“捨てる期限”を書いておきます。あとで見返したときに捨てていいかどうかがすぐに分かって便利です。
取扱説明書はQRコードでも管理できる
続いては取扱説明書についてです。これは購入した家電の種類にもよるのではないでしょうか。たとえば、子どもから老人まで、だれにでもわかりやすいつくりのもの。ドライヤーや自転車などの取扱説明書は、使うたびに開いて「使い方」を熟読することはないので、一度読んだら処分してもいいと思います。
一方で、残しておいたほうがいいものもあります。わが家では、洗濯機とウォシュレットの取扱説明書は捨てずに取っておいてます。なぜなら水を大量に使う家電なうえ、不具合が起こると生活が一気に不便になるからです。とくにマンションにお住まいの方は、洗濯機が水漏れを起こすとほかのお部屋の方に迷惑をかけてしまう可能性もありますよね。万が一の場合に備えて、取扱説明書に書かれている情報は、いつでも見られるようにしておいたほうが安心です。
ただし、説明書という紙束にこだわる必要はありません。最近の家電は、ネット上でも見られることがほとんどです。私が考えたアイデアではありませんが、取扱説明書のURLを、QRコード化している方がいました。そのQRコードを印刷し、家電自体に貼りつけておくのです。こうしておけば、なにかトラブルがあったときに、スマホをかざすだけで取扱説明書を読むことができて、たしかに便利なアイデアだなと思いました。
このように仕組み化さえしてしまえば、家電に不具合があって、しかも取扱説明書が見当たらずにあわてふためく時間をなくすことができます。