習い事や学費、受験費用など子どもにかかる教育費は、予想以上の出費を伴うことも。3人の子どもを持つみゆりさん(仮名)は、想定外にかさんだ学費に何度もお金のピンチを迎えながらも、教育費3600万円をさまざまな知恵と工夫でやりくりしたそう。ここでは、みゆりさんのお金にまつわる体験談を紹介します。

予想外にかさむ学費を奨学金で乗り越えた!

みゆりさん(50歳)、夫(50歳) 世帯年収600万円。現在は長女と二女は社会人に、長男は大学在学中です。学費合計3600万円を、学資保険と貯蓄、奨学金で乗りきり中。

・長女(25歳・社会人)
私立高校から芸術系の私立大学に進学。3人の中で唯一中学3年間塾に通う。
・二女(23歳・社会人)
私立高校から私立の音楽大学に進学。幼稚園から高校3年生までピアノを習う。
・長男(19歳・大学2年生)
私立高校から文系の私立大学に進学。

子ども3人が小さいときから、教育費に備えて学資保険に入り、児童手当やお年玉、家計の黒字分も貯めてきたみゆりさん。

「1人ほぼ500万円ずつ貯まる目途が立ち、安心していたのですが…。長女が大学の芸術科に進学して、学費だけで年200万円近くに。二女も音大に進むことになり、準備したお金ではたりないと気づきました」(みゆりさん)

その時点で、子どもと話し合って奨学金を借りることに。

「返済の負担を抑えたくて、優先したのは給付型や無利子の奨学金です。いずれも収入制限があり、成績優秀者が対象なので、私はパートを扶養の範囲内に抑えて調整し、子どもたちには勉強に励んでもらいました」

結果、全員希望の大学に進学。

「振り返ると大変なタイミングが何度もありましたが、奨学金のおかげで、夢を諦めさせずにすみました。夫婦ともまだ50歳、これからは老後資金づくりをがんばります」

ピンチ(1)2013年習い事代が増え始めて家計を圧迫!

子どもたちの習い事代
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長女中3/二女中1/長男小3 ピンチ度★★☆☆☆

子ども3人の習い事代が増え、上の2人は塾通いもスタート。この年は大雪でカーポートがつぶれ、クルマが廃車になるハプニングも。

「学資保険や積立貯金を続けるため、長男が学校から帰るまで短時間のパートを始めました」

みゆり家1回目の家計ピンチ教育費データ

3人がぞれぞれ2つ以上の習い事を掛け持ちし、習い事にかかる教育費も高額に。

●みゆりさんが実践したこと

(1) パートを始めて月5万円の収入アップ

事務のパートで、月5万円の収入に。

「バレエのシューズ代など突発的な出費に充て、貯蓄は崩さないようにしました」

(2) お裾分けを駆使して食費が5万円ダウン

近所の農家からもらう野菜、夫の取引先からもらう調味料を活用。

「大量の大根も味変しながら5日は乗りきりました」