料理家の足立洋子さん(72歳)は、夫の急逝と子どもの独立で、およそ20年ひとり暮らしを続けています。何歳になっても日々の食事が楽しみと語る足立さんのリアルな食事のメニューを紹介します。ストックを冷凍し、毎日の調理が面倒にならない工夫が満載です。

足立さん
料理家の足立洋子さん
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夕食は決まった時間にすませ、以降は食べない

いつまでも食事を楽しむには、なにより「食欲がある」ことが大事だと思います。そのため、夜は軽めにするということは意識しています。夕食は17時頃にすませ、その時間以降は食べません。

ベッドに入るときには、なにかつまみたいなと思うこともあるのですが、そのおかげで「明日はなにを食べよう?」と翌朝が楽しみになるし、心地よい眠りにつけるんです。私自身は、すぐ満腹になりたがる方なのですが(笑)、適度な空腹感もときに必要なんですね。

軽めの夕食は具だくさんの魚入りみそ汁

夕食時には炭水化物はあまりとらないようにし、肉や魚と、スープやサラダなどの軽いものが中心。食べすぎが続いた日のごく軽い夕食は、具だくさんのみそ汁を食べます。

具だくさんのたらのみそ汁
具だくさんのたらのみそ汁

切り身のタラ1切れ、モヤシ、白菜、ニラ、春菊、エノキダケ、豆腐の入った具だくさんのみそ汁で、たらちりのみそ仕立てといったところでしょうか。食べるときには一味唐辛子を散らします。タラの白子(北海道では『タチ』や『タツ』といいます)を入れると、さらに食べごたえが増します。

塩と酒に漬け、冷凍した鶏むね肉が便利

サラダとむね肉とシュトーレン

鶏肉は、以前は、断然“もも”派でしたが、この頃はむね肉のおいしさにも開眼。鶏むね肉は買ってきてすぐ、そぎ切りにし、塩と酒に漬けてひと晩置いておきます。次の日、すぐ使ってもいいですが、冷凍しておくのも便利。冷蔵庫解凍し、オリーブオイルで焼くだけのシンプルなソテーですが、時間を置くことで身に味がしっかりしみておいしく食べられます。

サラダは生の春菊、フルーツトマトを合わせ、ミックスナッツを散らし、市販のシーザードレッシングをかけました。この日は、いただきもののシュトーレンが食べたかったので「炭水化物なし」のルールは破ってしまいました(笑)。