人生100年時代、第二の人生をガラリと変える人もいます。結婚、子育て、離婚、病気を経て、昨年からスペインへの単身留学を送っている54歳のRitaさん。SNSでも留学生活の様子を紹介し、人気です。そんなRitaさんが、スペインの外食事情をレポート。日本との違いを紹介します。

スペインの外食風景
スペインの外食風景
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スペインと日本で違う「食事」事情

スペイン人は大の外食好き。気軽に立ち寄れるバル(Bar)では、第二の家庭とも言われるほどに、毎日大勢の利用客を見かけます。情熱的でオープンな印象の国のため、食事中も決まりごとは少ないのかと思っていましたが、店舗でかけられる言葉や食事中の対応は、日本と違うことが数多くあることがわかってきました。

この独特な習慣は、食事を長い時間かけてゆっくりと楽しむスペイン人だからこそ、できあがったマナーに思えます。

店内に入ってまず聞かれることは…?

店内

店舗の入口で最初に聞かれるのは「パラ・コメール(食べますか)? パラ・べベール(飲みますか)?」。「もちろん食べたり飲んだりするよ!」と答えたいところですが、お店としては、飲み物だけで短時間で終わるのか、しっかり時間をかけて食べたいのか、を確認したいのです。飲み物だけの場合は、カウンターでコーヒーやワインを一杯だけ飲んでサクッと帰る人も多く、これによって案内する席が変わってきます。

「とりあえずなに飲む?」に答えられると便利

メニュー

また、席に座るやメニューを見る前から「なにを飲む?」と聞かれることが多いです。少し考えたいときは「ちょっと待って」「メニューある?」と伝えれば後ほど改めて聞きに来てくれます。

料理の注文は飲み物が運ばれてきたときで十分。状況にもよりますが、全員でシェアするよりも一人一皿を頼む人たちが多い印象です。以前皆でつまめるように大皿サラダを頼んだつもりが、私だけの食事と思われて目の前に「ドン!」。結局一人で食べきることになりました。何種類もの料理をテーブル一杯に広げて分け合うのは、パーティのイメージになるようです。

ランチには「MENU DEL DIA(今日の定食)」のあるお店が多く、セット内容(1~2種類のプレート+デザートなど)が掲示されています。こちらの金額は10~15ユーロ(1630円~2445円)と単品で頼むよりもお得。店舗の自慢料理が含まれることもあり人気です。

飲み物も食事も自分のペースで

飲み物が来たら、自由に飲み始め、料理も待つことなく食べ始めてOKです。「サルー(乾杯)!」と言いながらスタートすることもありますが、日本のように「いただきます」という言葉はありません。

飲み物は自分で自分のコップに入れ、仲間に注いであげる習慣はありません。ある日、隣の人のグラスが空になったので横にあるビールを注いだら、「なんで? なんで?」と驚かれたことがあります。後々知ったのですが、女性が男性へお酒を注ぐのは、男性側に恥をかかせることになってしまうようです。

水もパンも有料

スペインでは、着席しても水やおしぼりは出てくることはなく、水は有料で、注文するとペットボトルが出てきます。時々、水をお願いすると無料で出してくれる店舗がありますが、この場合は水道水がほとんどです。

食事

食事の際はお通しのようにバケットタイプのパンが置かれ、これは注文していなくても会計に入っています。私は海外ではパンを思いきりかじるイメージがありましたが、スペインのレストランではパンを丸ごとかじることはマナー違反です。手で小さくちぎってこまめに食べます。

バターやジャムが出される習慣はなく、潤いが欲しいときにはオリーブオイルが大活躍。スペインはオリーブオイルの生産量世界一! 各テーブルにビンごと置いある店舗がほとんどです。