こねたり焼いたり、手間がかかるイメージのあるパンづくり。時間や手間を減らしてつくれたらうれしいですよね。
企業のベーカリーで店長としてパンづくりを基礎から学び、近著の『ゆーママの魔法のフライパンブレッド』 (扶桑社ムック)では、フライパンで簡単にできるパンのレシピを紹介している料理家のゆーママ(松本ゆうみ)さんに、1つのフライパンでこねる→焼くまでできる、世界一簡単なパンのつくり方を詳しく教えてもらいました。
フライパンでできる!基本のテーブルパン
すべての画像を見る(全23枚)朝食にも夕食にも合うベーシックなテーブルパンをフライパンでつくります。ほとんどほったらかしで、実際の作業時間は10分程度。これがフライパンブレッドの基本。簡単すぎるのに絶品パンが焼けますよ!
●基本のテーブルパン
【材料(20cmの深型フライパン1台分)】
- A[強力粉200g 砂糖20g 塩3g インスタントドライイースト3g]
- B ぬるま湯 140g
- C バター(食塩不使用・温めてやわらかくする) 15g
- 打ち粉(強力粉) 適量
【下準備】
・ぬるま湯は水を耐熱カップに入れてラップをかけずに電子レンジ(600W)で40秒加熱し、人肌くらい(35℃前後)に温める。
・バターは耐熱容器に入れてふんわりとラップをかけ、電子レンジ(600W)で40秒ほど加熱する。バターがやわらかくなっていればOK。
ステップ1.材料を入れ、箸で混ぜてひとまとめにする
(1) 直径20cm、深さ5~7cmほどのフライパンに計量した強力粉、砂糖、塩を入
れる。イーストを中央に加えてぬるま湯をかけ、イーストが湯を吸ったら箸でざっくり混ぜる。
<ポイント>
・ぬるま湯は水を耐熱カップに入れてラップをかけずに電子レンジ(600W)で40秒加熱し、人肌くらい(35℃前後)に温めてつくる。イースト(酵母菌の一種)は60℃以上で死んでしまうため、水や牛乳などの加熱しすぎに注意を!
・イーストの溶け残りを防ぐために、ぬるま湯はイーストを目がけて注いでください。
(2) やわらかくしたバターを加える。
<ポイント>
・バターは耐熱容器に入れてふんわりラップをかけ、電子レンジ(600W)で40秒ほど加熱しておく。イースト(酵母菌の一種)は60℃以上で死んでしまうため、バターの加熱しすぎに注意を! バターがやわらかくなっていれば溶けきっていなくてOKです。
・バターの分量によって加熱時間は加減してください。
(3) 箸でぐるぐる混ぜる。
(4) ひとまとまりになり、箸で混ぜにくくなるくらいまで混ぜる。
ステップ2.指先を使ってこねる
(5) 指先を使って3 分ほどこねる。手のひらは使わずに、指先で生地をつまんでフライパンの底に押しつけながらダマをつぶす。
<ポイント>
ボウルではなくフライパンを使うので、持ち手をギュッと握って固定できてこねやすい。
手でこねるのが面倒な人は時間は少しかかりますが、代わりにフタをして10分放置してもOK。強力粉と水を混ぜると10分程度でグルテンが形成され、こねたあとの生地と同じような状態になります。10分放置したあと、少しガスを抜いて丸くまとめ直し、ステップ3に進んでください。
ステップ3.フタをして一次発酵させる
(6) 生地をざっくりと丸くまとめ、フライパンの中央に置く。
(7) フライパンにフタをして室温(25℃くらい)で30分ほどおいて一次発酵させる。真夏でキッチンが暑い、または真冬で寒い時期はリビングに置くなどして温度を管理する。直射日光や寒い場所は避ける。
<ポイント>
・フライパンが冷え過ぎている場合は、調理前にお湯をかけてほんのり温めておく。
・フライパンのフタをすれば乾燥が防げるので、濡れぶきんや霧吹きをかけなくてOK。
(8) 生地が1.8倍くらいにふくらんだら、一次発酵完了。30分経ってもまだ1.8倍にふくらんでいなければもう少しおいて発酵させる。発酵完了は時間よりも生地のふくらみ具合を目安にする。
ステップ4.成形する
(9) 生地に打ち粉(強力粉)を薄くふる。
(10) フライパンの中で、手のひらで生地をたたいてガスを抜く。
(11) 直径15cmくらいに丸く平らになるように手で押し伸ばす。