会話がない、否定的なことばかり言われる…。一緒に暮らす夫にモヤモヤを感じること、ありませんか?
ここでは読者のお悩みに、夫婦問題カウンセラーとして約7000人のカウンセリングを行う高草木陽光さんと、ワインバーの店主で執筆活動も行う林伸次さんが答えてくれました。
夫婦のモヤモヤ1:会話がない、深い話ができない
当たりさわりのない会話ばかりで、なかなか本心を話さなかったり、夫は無口だからと、諦めモードに入っているケースも。夫婦のコミュニケーション不足の問題、じつは深刻です。
・夫婦で話すのは子どものことやテレビのことばかり。言いたいことが言えて、仲よく話ができるようになるにはどうしたらいい?(東京都34歳、結婚7年目)
・「おはよう」も「行ってきます」もなし。私は夫に「ありがとう」と言うようにしているけれど、夫から今まで言われたことがない(東京都40歳、結婚13年)
・仕事が決まったことや、夫の実家のことなど、なにも話してくれません。その分ケンカもないけど、やっぱり不満です(埼玉県38歳、結婚10年目)
●高草木陽光さんのアドバイス
女性は男性に比べておしゃべりが得意なことが多く、一方的に話しすぎる傾向が。自分ばかり話さず、「あなたはどう思う?」と、質問を投げかけてみて。
夫が返事に時間がかかっても、「あなたってこうよね」と決めつけたり、話そうとしているときにかぶせて意見を言ったりするのはNG。
というのも、いつの間にか「夫はどうせ話さない」「こう考えるはず」と決めつけ、じつはなにもわかっていないことが多いから。本音で話せばぶつかることもありますが、ときにはケンカをして理解を深めることも大切です。
・話をしないと決めつけるのはNG。ときにはケンカも必要です ・あなたはどう思う? と質問を投げかける力をみがこう! <高草木流「正しいケンカ」の作法>・感情的にならず、怒る理由(不安や悲しみ)を、冷静に夫に伝える
・相手の気持ちを否定したり、言葉で遮ったりせず、我慢強く最後まで話を聞く
・自分の意見を押しつけない
・言い負かそうとしない
・お互いの気に入らないところを責め合うのではなく、「なにが問題なのか」に焦点を当てて解決策を探る
・どちらが「正しい」や、「間違っている」をジャッジしない
・お互いに「妥協点」を見つける努力をする
・お互いに謝る
●林伸次さんのアドバイス
男性というのは、プライドが高くて、妻に対しても失望されたりしたらイヤだなって、常にビビッてるんです。仕事のグチを言ったり、弱いところを見せたりしたら、「生活はどうするの?」「どうにかして」って迫られるんじゃないかって。そのため、普段から話しても大丈夫っていう雰囲気づくりはとても大事。
また、「ありがとう」がないというケース。これは、育った環境の違いかもしれません。悪気はなくて、子どもの頃から家族で「ありがとう」と言い合う習慣がなく、気がついていないだけ。その都度「ありがとうって言って」、「おはようって言って」って、明るくリクエストするのがおすすめです。
・夫は妻にビビッているもの。話しやすい雰囲気づくりを心がけて ・「ありがとう」は習慣。素直にリクエストしよう夫婦のモヤモヤ2:否定的なことばかり言われる
相談ごとをすると、否定的なことばかり言われたり、言い方がきつかったり…。夫が会社でイヤなことがあると、不機嫌で気を使うといった声も。もっと気分よく、夫婦の時間を過ごす方法とは?
・言い方がきつく、突き放すような言葉に気持ちが萎えます。マンションの管理会社に対してモラハラ!? とドキドキするほど厳しい言い方をすることも。イヤな気持ちになるのは冗談を交えてさりげなく伝えるようにはしているけれど…(神奈川県40歳、結婚6年目)
・相談するたび否定されるのが不満。サラッと流してほしい芸能ネタも強く否定されて雰囲気が悪くなります(山口県34歳、結婚9年目)
・仕事でイヤなことがあったりすると、帰ってきてからもすごく不機嫌。こっちが気を使って疲れます(福井県34歳、結婚8年目)
●高草木陽光さんのアドバイス
家の外でひどい言い方をしている人と一緒にいると、こちらがドギマギしますよね。そのときは感情が高ぶっているので、落ち着いているときに「あんなふうにされるとイヤだな、傷つくな」と伝えるのがいいと思います。
また、女性は悩んでいるとき、共感してほしいもの。一方で男性はなんとか解決策を考えようとするあまり、話し相手として否定された気分になることも。話し始める前に、「意見はいらないから、聞いてくれるだけでいい」と、伝えておくのも方法。
どうしてほしいのか言葉ではっきり伝えた方が、お互いにすっきりします。
・夫婦の会話はお互いの感情が落ち着いているとき ・「意見はいらないから、聞いてくれるだけでいい」と先に伝えてから話してみよう●林伸次さんのアドバイス
あなたの夫は、飲食店でテーブルにつくとき、あなたを奥の席へ促しますか、それとも自分(夫)が奥に座りますか?
奥の席に座る男性は、モラハラ傾向があり、飲食店で自分がお金を払う相手に対し、横柄にふるまうことが多いんです。
もしあなたの夫がそのタイプなら、「女性を奥に座らせるものよ」と、日頃からさりげなく促して。それだけでも少しずつ意識は変わると思います。
また、男性が仕事のことで落ち込んでいるときは、そっとしておくのが正解。女性は悩んでいるとき、話を聞いてもらいたいと思うようですが、男性はひとりになりたいもの。そっとしておき、話をするのは落ち着いてからにして。
・飲食店で奥に座る男性は、モラハラ傾向が。「女性を奥に座らせるものよ」など、さりげなく教えてあげよう ・夫が落ち込んでいるときは、放っておく