日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。「夫のプライドを傷つけたくない。だからなにも言えなかった」と話すのは、レス歴20年を超える主婦のゆかりさん(仮名・50歳)です。夫婦生活がなくなってしまったのは20代の頃。よき相談相手になってくれたのは、仲のいいママ友でした。

◆前回のお話はこちら!

40手前の夫の真顔に「大嫌いになった」。私が夫を捨てた経緯:セックスレス・靖子さんの場合2

「自分から誘うって恥ずかしくないですか?」

肉食系の夫でしたが…
肉食系の夫でしたが…※写真はイメージです
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大人になってから参加した中学時代の同窓会。ゆかりさんはそこで初恋の人と再会し、3年の交際経て24歳のときに結婚しました。消防士をしている夫の趣味は体を鍛えること。リビングには夫のトレーニング機器が並んでいます。
「つき合っていたときは、完全に肉食系男子。まさかレスになるとは思ってもいなかったです」と話すゆかりさん。

休みが多い夫。「そばにいるのにできないなんて…」

ゆかりさんの夫の勤務形態は1日働いたら2日お休みという三交替制のサイクルでの勤務です。普通のサラリーマンよりも家にいる日が多く、すいてる平日の昼間にデートや旅行に出かけやすいのがうれしかったと新婚当初の写真を見せてくれました。

「あの頃は週に1回か2回は行為があったんです。月にすると4~5回かな。特別ペースが多いわけではないけれど、私はそれで充分満足だったし、一緒にいられるだけで幸せを感じていました」

ところが結婚して子どもが生まれてから、その間隔が2~3か月に1回、半年に1回と徐々に開いていったのです。

「もうレスになって20年以上。最後にしたのっていつだったんだろうって時々考えます。たぶん、家族で伊豆へ旅行したときかな。それっきりになるなんて、当時は想像もしていなかったので、考えると寂しくなります。普通の家庭の旦那さんより、うちの夫は家にいる時間が長いからなおさらかも。こんなにそばにいるのにできないなんて、女として、切ないなってしょっちゅう思います」

自分からはもう誘えない

下着

レスを解消させるために、夫婦で話し合いをしたことはあるのですか? と聞いてみると、「そういう話を夫にはオープンに聞けなくて…」と答えるゆかりさんですが、一時期、ひそかに努力していたこともあるといいます。

「やっぱり毎日顔を合わせる家族だから難しいのかなと思って、アロマをたいたり、下着を変えたりとかしてみたこともありました。それまでは誘われてすることが多かったけれど、レスになってから自分から迫ったこともあります。けれど正直、女性からってやっぱり恥ずかしいですよね。しかもそこまでがんばった結果『明日は仕事だから』とか『今日は疲れてる』とか断られてしまうと、もうこっちのプライドもズタボロです」