お金をかけなくても豊かな暮らしをしている人にクローズアップ。人気ブロガーでひとり暮らし中のえりさん(64歳)は暮らしをギュッと小さくすることで自由な生活を送っています。「いくらもらえて、いくらあれば暮らせるのか。考えた結果、あえての非課税世帯(住民税、所得税)にしています」と語るえりさんに、暮らしのコツを教えてもらいました。
育児、介護、経営…いろいろ経験したからこそ今が楽しい!
子育て、義母や夫の介護、デザイン事務所の経営を経て今はひとり暮らしのえりさん。
いろいろあったからこそ、今が楽しいと教えてくれました。
「子育ても介護も、経営も経験して今は自由な生活をデザインしています」
●生活費は月額9万円。家計運営も人生もこれからは自分第一に!
すべての画像を見る(全4枚)えりさんのスーパーでの仕事は週4日。体調や健康を考えつつ、続けられるペースを守って働くほか、4つ運営しているブログも欠かさず更新しています。
ここまでの人生は波乱万丈でした。長年、個人事務所経営のかたわら、結婚、出産、育児...に奮闘。やがて夫と夫の母が相次いで病に倒れ、介護が始まりました。認知症だった義母を見送ったのち、統合失調症による記憶障害だった夫の希望で離婚することに。
「別れた夫やその母親の介護なんて『なに考えてるの?』って言われそうですよね(笑)。離婚後も気にかけてお世話はしていましたが、12年ほど経って、夫が肝硬変から脳症を引き起こし、認知症のような状態になってしまったんです」
人生をともにしてきた最愛の人を見捨てることはできませんでした。同じマンションに2部屋を借り、1部屋で自分が暮らしながら、もう1部屋のご主人宅に通って2年半にわたって介護しました。えりさんは現在もそのマンションに住み続け、家計は家賃を含め、9万円でやりくりしています。
「海外に拠点を持つ日本の企業と取引きしていましたが、コロナ禍の影響でテキスタイルデザインの仕事は休業中。あきれるほどいろいろあった人生ですが、人の何倍もの経験ができて、満足しています。今はあえて収入を制限して非課税世帯に。お仕事をいただけるようになったらまた再開するつもりです」