物価が上昇している昨今、節約だけではなくお金を増やす方法も気になっているけれど、「株式投資=ハイリスク」と思っているという人は多いはず。でも、株主優待狙いの投資なら、もらえる優待品を楽しみながらリスクも抑えられるんです。ここでは、今も老後も長く役立つ株主優待のコツを、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに教えてもらいました。

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優待が充実した株は、初心者にもおすすめ

※写真はイメージです(以下同)
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株主優待とは、企業が自社の株を所有する人に、感謝の意を込めて贈る商品やサービスのこと。畠中さんも、優待狙いで30年間、株式投資を行っています。「自社商品や運営する外食チェーンで使える飲食券などのほか、グルメカタログやQUOカード、図書カードなどバラエティ豊かなのが優待の魅力です」

子育て中は、飲食券を塾通いの子どもの飲食代、図書カードを参考書代に。子どもが巣立ったあとは、夫婦で外食を楽しむのに使える、と畠中さん。「多くの優待券はお米に交換できるので、老後の食費節約にも役立ちます」

また、株式投資はハイリスクで怖いと思われがちですが、高額な売却益狙いの株と比べて、優待狙いの株は手ごろに買えるものも多く、初心者にもおすすめなのだそう。

「企業が優待に力を入れるのは、小口の個人投資家が長く株をもってくれると株価が安定するため。逆にいえば、株主優待で人気の企業は株価の乱高下が少なく、比較的安全な点も魅力です」

●株主優待簡単4ステップ

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・まずは証券口座を準備

証券会社に口座を開設。「手数料に大差はないので、楽天ユーザーなら楽天証券など、生活圏内で利用しやすい証券会社を選んで。新NISA口座でもできます」

・欲しい株を探す

初めてトライする人は、株主優待の人気株から探すのがおすすめ。「自分がよく使う商品や店の割引券などがもらえる企業を選ぶと使い勝手がいいですよ」

・権利付き最終日までに必要数を購入

株主優待を受けるには「権利確定日」に株主であることが必須。「権利確定日の2営業日前(土日・祝日は含まない)の“権利付き最終日”までに必要数(※)の購入を。

株主優待は100株以上の保有でもらえることが多いですが、銘柄によって異なります。優待に必要な株数は企業のサイトなどでチェックを。

・株主優待を受け取る

3月決算の会社なら6月に株主総会があり、7月に株主優待や配当金が届きます。「決算の時期は企業によって異なるので、購入時に確認しておきましょう」