日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。「なんとか修復しようと努力をしていた自分がかわいそうだった」と涙を浮かべる綾子さん(仮名・50代)。20年を超えるレスの夫婦生活は苦しい思い出ばかり。夫の3人目の浮気相手は、近所のママ友。まさかのW不倫に発展していたのです。綾子さんの出した結論とは?
「40代ってみんなそんな頻繁にしているんですか?」
22歳で結婚してから20年。産前産後のレスが原因で、一度目は女子大生と、二度目は職場の同僚と浮気をされて、辛く苦しい思いをした綾子さん。
●浮気夫への復讐
すべての画像を見る(全4枚)2度の女性問題を乗り越えた後、夫婦生活は元に戻ったのですか? と聞いてみました。
「夫はもともと行為が好きな人。よそに女がいなければ、私を求めてきました。それに、自分が一人っ子だったから、子どもにはきょうだいをたくさんつくってあげたいという考えがあったようです。子育てに協力しないどころか、浮気ばかりしていたくせに『もう一人子どもが欲しい』と避妊してくれなくて。だから私はこっそりリングを入れました。もう夫の子どもは欲しくない。また浮気されてしんどい思いをするのはごめんですからね」と綾子さん。
リングとは、子宮の中に挿入して避妊できるようにする避妊リングのこと。一度挿入すれば、薬を飲む必要もないし、性交渉のたびにコンドームを準備する必要もありません。
「なかなか子どもができないので、夫から排卵日を聞いてくることもありました。『一度目も、二度目も、すんなり妊娠できたのにね…』って残念がられたこともあったけれど、その大事な妊娠、出産、育児の時、自分はさんざん浮気しておいて、なにを言ってるんだって呆れるばかりです。3人目をつくらないことを勝手に決めたのは、私なりの復讐でした」
表層的な夫婦関係「壊れるときはあっという間でした」
ちゃんと夫婦生活が戻った一方で、妻の綾子さんは心の内側を凍りつかせたまま。それでも2人の子どもたちはすくすくと大きくなり、その成長を見守ることが喜びだったといいます。
しかし、そんな幸せな時間も、10年が過ぎたある日、静かに崩れ始めていきました。
「気がついたら、夫ともう半年以上していませんでした。ただ夫も私ももう40代だし、行為がなくなるのも自然なことなのかなって思うようになっていて…。40代ってみんなそんなにしているんですかね? そういうのをESSEonlineさんで特集して欲しいです。もちろんうちの場合、過去のことがあるので、また女がいるのかもっていう疑いがなかったわけじゃないんですが…」
年齢的に性欲が落ち着いただけかもと思いたい気持ちと、また女がいるかもという予感のせめぎ合い。残念なことに、綾子さんの悪い方の予感が的中してしまいます。
●娘が大好きなピアノのレッスン
当時、綾子さん夫婦の第二子である娘さんは中学生になっていました。幼稚園の頃から始めたというピアノはめきめきと腕を上げ、大きなコンクールにも出場する機会が増えたそう。
「たまたま近所にいた先生がすごい人で、発表会のたびに一生懸命に練習して、どんどんうまくなっていったんです。中学になった頃には全国大会に出ることも。コンクールの場所は、家の近所とは限りません。普段のレッスンも、夫が熱心に車で送り迎えをしてくれて、すごく助かっていたんですけれど…」と、視線を落とす綾子さん。
三度目の浮気相手は、娘と同じピアノ教室に通う友達のママだったのです。
●すれ違ってばかりのママ友
「娘がいちばん仲よくしていたお友達のママ・C子さんから、ある日『果物をもらっちゃった』と夫が持ち帰ってきたことがあったんです。だからお返しにうちの実家から送られてくるおうどんを渡そうと思って持ち歩いていたのですが、不思議なことになかなかC子さんに会えなくて。そしたら夫が『今度またピアノ教室で会うだろうから渡しておくよ』って。すぐに渡せたらしくてホッとしたんですが、今になって思えばあの頃から私、避けられていたんですよね。C子さんは、夫と浮気していたから…」
完璧に見えていた夫とC子のW不倫。実態が発覚したのは、ピアノの先生からの連絡でした。
「私はぜんぜん気がつかなかったんです。まさかそんなことになっていたなんて。ある日、先生から『ご主人様とC子さんのことなのですが…』と連絡が来たんです。先生は不倫がどうこうというより、レッスンが終わった後の引き渡し時間に、いつも二人そろって何度も遅れてくるので少し困っているという相談でした。それで問い詰めたら…」