日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。「なんとか修復しようと努力をしていた自分がかわいそうだった」と涙を浮かべる綾子さん(仮名・50代)にお話を伺いました。20年を超えるレスの夫婦生活は苦しい思い出ばかり。今回はワンオペ育児の妻をほったらかし、夫が若い女性に本気で恋をしてしまったお話です。
すべての画像を見る(全4枚)妻も、親族も…。優柔不断な浮気夫に振り回されて
自分では育児が大変すぎて産後レスになっている自覚すらなかったのに、車のダッシュボードから突然浮気の証拠が出てきてショックを受けた綾子さん。
しかも夫は「浮気じゃなくて、本気」と言い張るほど、相手の女性にのめり込んでいる状況…。ただひとつ救いだったこともあったそう。
●夫の浮気でボロボロに…。常に味方でいてくれた人たち
まだ生まれたての長男を連れて実家に戻った綾子さん。もう心身ともにボロボロの状態。事情を知った両親は暖かく迎え入れてくれました。
「こんなことで里帰りするハメになった自分が情けなかったです。でも実家では本当にリラックスできて、今まで全然眠れていなかったんだなと実感しました、母のつくってくれる栄養のある食事とりながら、睡眠が確保できるとだんだん冷静になれて、今度は夫への怒りがこみ上げてきました。一週間くらい経ってからでしたね、夫が迎えに来たのは。しかも義理の両親に連れられて。子どもじゃないんだからと呆れましたよ」
いい年した大の大人の男が、親とともに綾子さんの実家へ謝罪にきたそう。義理の両親が徹底的に綾子さんの味方でいてくれたことにも助けられたといいます。親に怒られたのがこたえたのか、しょんぼりした顔でやってきた夫は「すみませんでした。愛人のA子とはもう別れました」と薄っぺらい言葉を述べるのみ。
「向こうのお義父さんとお義母さんは『なんとか戻ってきてほしい』と本当に必死なのがわかりました。その一方で、夫は心ここにあらずという感じで…。私の両親が『もう少し綾子を家で面倒をみるから休ませたい』といって、一週間後の週末にまた迎えに来るということで話がまとまったんです」
怒りが消えたわけではないけれど、義理の両親が気の毒なほどに小さくなって必死に夫婦の修復を願う姿を見て、許すことにしたそう。しかし、そんな全員の優しさを、夫はまたサラリと裏切ってしまいます。
●日曜なのに会社からの呼び出し?怪しい夫
夫が迎えに来る予定だった日曜日。
「結果から申し上げると、私は自宅へは戻りませんでした。というか戻れなかったんです。夫は来るには来たのですが、『後輩が事故を起こして、その後始末を急遽手伝わなければならなくなった』とか言って、顔色を変えて戻っちゃって。そんな急な呼び出し、今まで一度もなかったのに。すぐウソだと思いました。大きな荷物とまだ乳幼児の長男を連れて、一人で戻ることはできなくて。悔しいとか悲しいというより、ただただむなしくなりましたね」
綾子さんから事情を聴いた義理の両親が、夫の会社へ電話をかけて確認を取ったところ、その日、仕事場からの急な呼び出しなどなかったことが判明。のちに、夫は「奥さんとよりを戻すなら死ぬ」と浮気相手からの電話を受けて、トンボ返りしてしまったことがわかりました。
「私もうちの両親は呆れているし、義父は息子に激怒して、義母は情けないと号泣。浮気夫のせいで親族一同、振り回されっぱなしですよ」と苦笑いしながら振り返る綾子さんでしたが、幼い長男の将来を考えると、なんとしても愛人と別れさせねばという気持ちになったといいます。