茨城県北西部の自然豊かなまち、常陸大宮(ひたちおおみや)市の魅力を茨城県と東京のニ拠点で生活中のフリーアナウンサー・有働文子さんがご紹介。人気のパワースポットや名物料理、この地ならでは体験など盛りだくさんです。
広い面積と大きな河川をもつ自然豊かな茨城県常陸大宮市
茨城県の北西部に位置し、県内で2番目の面積を誇る常陸大宮市は、東には久慈川、南西には那珂川と関東屈指の清流に囲まれ自然豊かなまち。カヌーやキャンプなどのアクティビティが充実し、清流で育まれたアユ、地場産野菜や常陸秋そば、奥久慈卵など滋味豊かなグルメにも出合えます。
そんな常陸大宮市のおすすめスポットを紹介してくれたのは、茨城放送の中継レポーターとして県内各所を取材した、茨城県在住のフリーアナウンサー・有働文子さん。幸せな気分になれるパワースポットや、「美人の湯」でも知られる里山の秘湯など魅力満載です
パワースポットとして人気の鷲子山上神社
標高約470mの鷲子山の山頂に鎮座する、約1200年もの歴史を持つ「鷲子山上神社(とりのこさんしょうじんじゃ)」は、茨城県と栃木県の県境にまたがる全国でも珍しい神社です。
もともとはニワトリが神の使いとしてなじみのある鳥でしたが、20数年前、宮司の長倉 樹さんが、「もっと親しまれる神社に」との思いから、ニワトリからフクロウ(不苦労)に変更したそう。すると、参拝者から運気が上昇したという声が広がり、いつしか愛称が「フクロウ神社」に。全国の参拝者が奉納したフクロウの石像が敷地内に点在し、その数120体超えだとか。
「水戸市で暮らす義父から薦められた神社で、夫とも何度も訪れています。鷲子山は神聖な空気が漂っていてリラックスできるし、いろいろな表情をしたフクロウの石像は見ているだけで幸せな気分になれます。金運アップの人気パワースポットでもあるので、今日は宝くじ袋を購入しました!(笑)」。
里山の秘湯・湯の澤鉱泉で心も体も癒やされて
奥久慈の里山にぽつんと建つ平屋づくりの一軒宿「湯の澤鉱泉」。180年の湯治場の歴史をもつ名湯で、日帰り温泉としても人気です。温泉は冷鉱泉で、内湯は岩風呂とヒノキ風呂があり、時間ごとの男女入れ替え制。古くから「医者いらずの湯」として伝えられてきた温泉でもあり、ぬるりとした肌触りが特徴で、「美人の湯」としても評判です。
8万㎡の広大な敷地には、オーナー自ら整備した遊歩道が。春は山菜摘みや花見、夏はホタル、秋は紅葉やキノコ採り、冬は雪見風呂と、季節ごとに自然との調和を楽しむことができます。
東京23区でもっとも銭湯と温泉が多い大田区出身で子どもの頃から銭湯好きの有働さん。湯の澤鉱泉にも数回訪れているそう。「自然の中にあってとてもリラックスできる場所。お肌がツルツルになるのもうれしい。客室も広くて開放的。10月にリフォームしたばかりの部屋もあるので、今度はぜひ1泊したいですね」。
常陸秋そばの産地で「そば打ち体験」
緑豊かな山々と清流の久慈川に囲まれた「そば道場 久慈川翁」でいただけるのは、常陸秋そば。昼夜の気温差が大きいことや水はけのよい傾斜地など、そばの栽培に適した条件がそろっている県北地域。茨城県認定のブランド品種・常陸秋そばの口に含んだときの甘味と、芳醇な香りに魅了されるはず。
店主の瀧澤俊輔さんがつくるのは、すっきりとした歯切れのよさが特徴の細切りそばです。そば粉は石臼で挽いたものを使用し、通年冷たいそばのみを提供。また天ぷらは、久慈川のヤマメや奥久慈のリンゴ(9月末~年内)、地元の山菜など、奥久慈の味覚が味わえます。
茨城に住むようになって、よくそばを楽しむようになったと言う有働さん。今回は総ヒノキ張りの道場で、本格的な道具を使い、そば打ち体験(1時間1人4000円・9時半からと、15時から・要予約)をしました。大きな工程は、水まわし、練り、伸し、包丁切りで、手早く行うのがポイント。
「水を入れて粉を混ぜる水まわしは、ひやっとして気持ちよかったです。とくに難しかったのは包丁切り。細く切ったつもりが、太そばになってしまいました(笑)。そば打ちは水まわし3年、のばし3か月、切り3日というほど、水まわしがおいしさを左右するそう。自分が打ったそばを試食してみたら、驚くほど硬くて…。でもよい経験になりました」
伝統の「西ノ内和紙」ですき絵体験を楽しむ
約350年の歴史をもつ、県指定の無形文化財「西ノ内紙」。クワ科の植物・コウゾの皮の繊維だけが材料の和紙は、強くて虫もつかず保存するのに適した紙で、常陸大宮市の旧・山方町域の特産品として江戸時代から生産が拡大しました。しかし戦後は、西洋紙の需要が急激に高まり、生産も縮小してしまったそうです。
伝統を絶やさないよう、手すき西ノ内紙専門店として1970年にオープンしたのが「紙のさと」。生活のなかに和紙のやわらかな風合いを取り入れる、そんな室内装飾品や雑貨を制作・販売しています。
西ノ内和紙の手すき体験をしたことがある有働さん。今回は、和紙の上に染めた繊維をのせて描くすき絵体験(約2時間・1300円・要予約)にトライ。色紙大の枠の中の台紙に、色づけした和紙の原料を針金のついた棒やスポイトを使い、上にのせながら描いていきます。
「絵の原料が固まるまで時間がかかるので、修正がきくのがいいですね。これなら子どもも上手にできそう! 色も多彩にあって楽しいし、夢中になってあっという間の時間でした」。
お土産にしたい、常陸大宮市の地場産品
自然に恵まれた常陸大宮市には、生産者が丹精込めて作る農作物や加工品、スイーツなど特産品がいっぱい。お土産に喜ばれる代表的な4点をご紹介します。
●生クリーム大福
約30年前に「お菓子処 ふるさわ」で誕生し、今では地域定番のお土産に。やわらかくつきあげたもちであんと生クリームを包んだ和洋折衷の大福は、上品な甘さが魅力。あずきあんのほか、カフェオレや抹茶など味のバリエーションがあります。
●舟納豆
老舗納豆メーカー「丸真食品」の看板商品。茨城県産の小粒大豆を使った納豆は、コクと深みが味わえます。舟の形をした経木の容器は、昭和32(1957)年、久慈川の渡し舟をヒントに考案。さわやかな木の香りが納豆の風味を引き立てます。
●瑞穂牛
常陸大宮市に本社がある「瑞穂農場」が、自社の農場で子牛から育てたブランド銘柄牛。飼料に米を加えることで、甘味とコクのある肉質、軽やかなあと味の脂質に。「道の駅 常陸大宮~かわプラザ~」などでは、サイコロステーキやメンチカツが味わえます。
●干しイモ
茨城県を代表する特産品「干しイモ」。11月から5月に販売されるのが、「ほりえ農園」の紅はるか。平干しは自然栽培のサツマイモ・紅はるかを厚さ10mm以上にカットし、肉厚なまま乾燥させることで、ねっとりと凝縮した甘さに。カットしない丸干しもあります。
常陸大宮の魅力発見レポート
ESSEプラチナインフルエンサーが感じた常陸大宮の魅力をご紹介!
問い合わせ先:茨城県常陸大宮市定住推進課 0295・52・1111