キッチンのつり戸棚やクローゼットなど、既存の収納がざっくりしすぎていて使いにくい、そんな経験はありませんか?
「収納用品で工夫する方法もありますが、棚板を1枚追加するだけでお安くジャストフィットな収納をつくることができます」と教えてくれたのは、ライフオーガナイザーの下村志保美さん。詳しく伺いました。
つり戸棚やクローゼットの棚板を増やして収納力アップ!
収納の棚板は増やせない、今ある棚板でやりくりすべきだと思いこんでいませんか? 板を買って追加することも、ダボを入れる穴がない位置に棚板を設置することも、じつは簡単なんです。
【Before】こちらは片づけサポートで伺ったお客様宅のキッチンのつり戸棚。ぎっしりと食器が入っていて、収納量を増やすために簡易的なラックを使っていますが、不安定で取り出しにくそう。
食器のような割れ物を収納するにはちょっと不安を感じます。
そこでまず、安心して出し入れできる量まで食器を減らしました。
しかし上部の空間がもったいなく感じますよね? そこで棚板を一枚追加しました。
【After】簡易的なラックと違って収納量も増えますし、なにより安心して使える収納になりました!
それでは、棚板を増やす方法を解説します。
●棚板のサイズを測って追加の棚板を購入する
まず追加したい棚板のサイズを測ります。すでに設置されている棚板のサイズを測ると正確なサイズがわかります。
棚板の厚みは15mm以上にしてください。薄いものはすぐにたわんできて、すぐに使えなくなってしまいます。
サイズが計測できたらホームセンターで板を購入。ほとんどのホームセンターで、数10円から数100円の加工料金で希望のサイズにカットしてくれます。
近くにホームセンターがない場合は通販で購入できます。もちろんオーダーカットも可能。「棚板 オーダー」で検索してみるといいでしょう。
●ダボも同じものを購入する
棚板を置く棚ダボ(棚受け)も購入します。自分でダボのサイズを測ってもいいのですが、いちばん確実なのは使用中のダボをお店に持って行き、同じものを購入すること。
見た目の形状が違っていても穴にぴったりのサイズであれば大丈夫です。棚板は通販で買ったとしても、ダボは店頭で購入することをおすすめします。
店舗によってはこのようなサイズ表がありますし、よくわからなければ店員さんに聞くこと。棚板もダボも、1mm2mmの違いで入らなかったり、不安定になったりします。実際に私は何度か「これくらいかな」という買い方をして失敗しました。
●ダボ穴がない場合の対処
希望の高さにダボ穴がない場合もあります。そんなときはコの字ラックをつくるイメージで、棚板の「脚」をつくります。
このように、希望の高さの板を両サイドに両面テープではりつけて、その上に追加の棚板を置くだけ。
棚板をオーダーカットした際の端材を利用してもいいですね。
この方法であれば、コンセントなどをよけて「脚」をつくることができます。
この棚板追加は、一度やると病みつきになるくらい便利な方法。本棚などの家具で「棚板の間隔が広くて使いにくいなぁ」という場合は、中途半端な収納グッズを使うのではなく、この方法を試してみてはいかがでしょうか?
●棚板追加のポイント
1.サイズはきっちり測る 2.棚板の厚みは15mm以上 3.ダボは店頭で慎重に購入この3つのポイントを押さえれば、釘も工具も不要のお手軽DIYで、使いにくかった収納スペースがぐんと使いやすくなります。