人生を長く楽しむためには、ずっと輝き続ける意識を持ち続けたいもの。50代60代の女性の生き方に関する著書を上梓し、トップブロガーでもある中道あんさんは、先日60歳を迎えました。そんな中道さんに、健康、お金、人間関係の視点で、60代女性にとって大切なことを教えてもらいました。

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60歳、50代を振り返り「やってよかった」こと。この先を自由に前向きに生きる力
中道あん
中道あんさん
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60歳からも輝き続けるための理想の過ごし方

いよいよシニア世代に突入しました。かつては、60歳になったら悠々自適の生活をすることに憧れていましたが、現実は起業したということもあり、生涯働くことになりそうです。ただ食べるためではなく、生きがいとして働くことを続けたいと思っています。

そこで、日々のルーティンを変えてみました。午前中はライフワークともいえる「書くこと」を中心に作業して、午後からは事業に集中する。働き分けを始めました。時間で能力の使い分けをすると作業効率が上がったように思います。50代後半は「いつまで働くのか問題」で悩んだりしていましたが、実際なにもしない日が2日も続くと退屈すぎて逆にしんどいもの。泳ぎ続けないとダメなマグロ体質はきっと「隠居」なんてできそうにないのです。

だからこそ、60代も好きなことをブラッシュアップして世の中に貢献できたらいいなと考えています。50代で人生をかけて極めていきたいものを見つけ、60代で磨きをかけていくのが理想ではないでしょうか。

●【健康】やはり筋力こそがこれからの財産

動く
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そのために、なによりも健康であること。とくに足腰を弱らせない、強化していくことが大事です。足腰が弱いと、疲れやすくもなりますし、外に出るのが億劫にもなります。「今日行くところがある」ことも大事ですが、行くための筋力も大事です。

おかげさまで私は人並み以上の足の筋肉があるようです。それは筋トレの成果でもありますが、車の運転免許もないし自転車もないので、スーパーや郵便局なども歩いて移動するからもあると思います。同居している息子は、すぐそこのコンビニだって車庫から車を出して買いにいきますし、犬の散歩を頼んだら、公園まで車を使う始末。ひそかに息子と100メートルを競争したら私の方が速いんじゃないかと思うほど息子の足はなまっている。

朝夕の犬との散歩もよい運動です。犬を飼って良かったのは散歩が習慣になったことです。わが家の愛犬は狩猟犬でもあるためか、とにかく歩くのが早い。犬に鍛えられています。

●【お金】元気に働き、割引を上手に使う

60代になると、お財布事情も変わってきます。これからやってくる年金生活と、家計を守っていく人なら、今後、大きなお金がかかる場合など、やりくりを考えるでしょう。

私は3年前、自宅1階を2LDKから1LDKに変更して、心地よい暮らしにしました。一方、60代の専業主婦の友人もマンションの間取りを、リビングに続いている和室を壊してLDKを広くしようと思ったそうです。広々としたリビングは女性の憧れでもあります。でも、1室が広くなった分、エアコンの容量も増え電気料金も上がると気づいたそう。いろいろやりくりを考えた結果、リビング拡張のプランを断念せざるを得なくなったと言います。なるほど! そんなところまで考えなければいけなかったのかとびっくりしました。

財布をもつ女性
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私はまだ50代とは変わらぬ働き方をしているので、リフォームにあたってお金のやりくりは考えませんでした。さらに、これからの年金受給にはピンときていませんでしたが、友人の話を聞いて、「60歳になったらなにかしら優遇サービスがあるかもしれない」ということに気づいたのです。すぐさまシニア割で検索してみると、スーパーからレストランなどさまざまな場所で使えると分かりました。

とくに「これだ!」と思ったのが、女性60歳から加入できる『JR西日本ジパング倶楽部』です。50代になりひとり旅の機会がグンと増えました。いつも思いつきで旅をするので、旅費を安くすませるという発想がありませんでした。なかでも新幹線はスマホアプリで乗る直前に予約。通常料金の200円引きで乗れることに満足しています。

『JR西日本ジパング倶楽部』では、いろいろ規定があり、切符の購入手続きがネット不可だったり面倒臭いのですが、割引率がいいので入会してみました。同じことをするにも、現役世代とシニアでは待遇も違ってくるので、使えるものは使おうと思いました。