家事のルールはとにかく無理しない、が鉄則
すべての画像を見る(全2枚)――書籍では、ものだけでなく、家事を手放すことについても書かれています。「料理が苦手」と公言されていますが、普段はどんな食生活を送っていますか? また、料理以外の家事ではどんなスリム化・効率化をしていますか?
po:昔は手の込んだ料理をがんばってつくっていたのですが、今は簡単に調理できるシンプルな料理ばかりです。スーパーで安かった旬の野菜やお肉を買ってきて、どこにでもある塩コショウや焼肉のタレでさっと味つけするだけでも充分おいしいと思っています。疲れてヘトヘトの日は、冷凍食品や缶詰に頼ることも。
毎日の掃除はお掃除ロボットに、食器洗いは食洗機に任せ、家事のストレスを減らしています。我が家の家事のルールはとにかく無理しない、が鉄則です。
家族みんなが笑顔で過ごせるなら、多少手を抜いたって、部屋が散らかっていたって、別に構わないと思っています。
●どうしたら家族が片づけてくれるようになる?
――中学生と幼稚園児のお子さんがいらっしゃるそうですが、子育てとミニマルライフの両立で気をつけていること、工夫していることを教えてください。
po:子どもの私物は無理にミニマル化せず、成長に合わせて本人に管理を任せる方がいいと考えています。ものの要・不要をはじめ、子どもにはなんでも自分の頭で考えて判断できるようになってほしいからです。
子どもがミニマルライフを好きになるかどうかは、子ども自身が決めること。リビングや子ども部屋が散らかり放題になることもありますが、それも成長の過程だと見守ることにしています。我が家の場合、子どもが乳幼児期の間は、大人の持ち物を減らすことに注力して、全体の数が増えすぎないように調整していました。
また、最近はモノトーンやくすみカラーのおしゃれな子どもグッズが流行っていて、ミニマリストとしてはうれしく思っていますが、我が家の子どもたちは大人のそんな思惑は一切関係なく、自分の好きなものを自由に選んでいます。子どもの持ち物はカラフルでOK。私だって子どもの頃はカラフルなものが好きだったし、今もこうして自分の好きなようにミニマルライフを楽しんでいるのですから。子どもたちには自分の“好き”を大事にしてほしいです。
あと、「どうしたら家族が片づけてくれるようになりますか?」とよくご相談いただくのですが、私はたとえ家族であっても他人を変えることは難しいと思っています。変えられるのは自分だけ。自分の家族に対するアプローチを見直し、本人が片づけに意味を見いだすまで見守るしかありません。
ミニマリスト界隈では「自分が楽しそうに過ごしていたら、家族がミニマリズムに興味を持って自分から片づけ始めた」という話をよく耳にします。家族を否定せずに様子を見ながら、ゆるーくミニマルライフを楽しむのがいちばんです。
ponpocoさんの著書『200着の服を8割減らしたらおしゃれがずっと楽しくなった』(扶桑社刊)では、だれでも服を8割減らせるコツや、狭小住宅でも快適に暮らす収納など、無理せず自分らしいミニマルライフを実現するためのヒントが書かれています。