湿気が多い季節。「クセやうねりで悩むなら、美容院での施術がおすすめ。この時季がいちばん費用対効果が高いです!」と話すのは、女性の髪問題に詳しいヘアライター・佐藤友美(さとゆみ)さんと、人気ヘアサロンMINXのディレクター・八木花子(八木ちゃん)さん。今回は50代の読者をモデルに、縮毛矯正・ストレートパーマ・トリートメントの違いや効果について教えてもらいました。

大人のヘア問題白黒つけます
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種類が多く、違いがわからない美容院のメニュー。なにを選べばいい?

さとゆみ:引き続き湿度の高い日が続きますね。髪、うねるの、いや。

八木ちゃん:お客さまでも、この時季、そうおっしゃる方が多いです。

さとゆみ:髪のクセやうねりを防ぐ施術っていろいろあるじゃないですか。縮毛矯正がメジャーだけれど、最近は、髪質改善とか、酸熱トリートメントなどといったメニュー名もよく聞きます。

八木ちゃん:酸熱トリートメントもあるし、酸性ストレートもあるし、ややこしいですよね。

さとゆみ:それぞれ、どんな違いがあるんですか?

八木ちゃん:では今回は、そのあたりを解説しますね。

●縮毛矯正はクセ毛の矯正、ストレートパーマはパーマ落とし

さとゆみ:ではまず、縮毛矯正から。

縮毛矯正をかける女性
ストレートアイロンで熱を加えて髪を伸ばす

八木ちゃん:縮毛矯正は、クセ毛の矯正のための施術です。だいたいの髪をまっすぐにすることができて、かなり長い期間において直毛の状態をキープできます。ストレートアイロンで熱を加えて髪を伸ばすのが特徴です。

さとゆみ:ストレートパーマとは違うんですよね?

八木ちゃん:ストレートパーマは、美容院によって定義が違うこともあるのですが、おおむね「パーマがかかった髪のパーマを落とし」だと考えていいと思います。ストレートパーマは、基本的にはストレートアイロンを使わないことが多いので、縮毛矯正よりは髪へのダメージが少ないのですが、まっすぐにできる髪の状態には限りがあって、強いクセ毛などはまっすぐになりません。薬剤を使ってかけたカールをかける前の状態に戻すようなイメージです。

さとゆみ:違いがわかりました。

八木ちゃん:美容院によっては縮毛矯正をストレートパーマと呼んでいるところもあるので、美容師さんに聞いてみてください。

●酸熱トリートメントと酸性ストレートはまったく別物

さとゆみ:酸熱トリートメントはどういうもの? 最近、美容院のメニューでよく見かけます。

八木ちゃん:これは、従来のトリートメントより、持続性やツヤ、手触り感をよりよくしたトリートメントで、基本的はクセを伸ばすものではないです。強い酸性状態での施術になるので、アルカリに傾いたダメージ毛は、最初はとてもよくなったと感じます。ただ注意してほしいのは、繰り返しやることで髪が硬くなったり、縮んだりすることがあるんです。
また、シャンプーをするたびに、徐々にトリートメント成分は剥がれてきます。

さとゆみ:この酸熱トリートメントは熱処理はするの?

八木ちゃん:はい、酸熱トリートメントも酸性ストレートもいずれもアイロンで熱を加えます。

さとゆみ:まぎらわしいのが、酸性ストレートですよね。

八木ちゃん:こちらは、酸熱トリートメントとはまったくの別もので、酸性領域のままでかけられる縮毛矯正だと思ってください。アルカリ性の縮毛矯正に比べて、毛髪への負担が少なく、通常の縮毛矯正ができないダメージ毛にもおすすめしやすい施術です。やわらかさや根元のボリュームを残しながらまっすぐにしたいという人、細毛でやわらかい髪質、カラーを繰り返して髪が傷んでいる人でもOK。