日本では6割の夫婦が陥ると言われるセックスレス。「子どものことを考えると、離婚は簡単に踏みきれないです」と語るのは岩手県の主婦・千恵子さん(仮名・37歳)です。結婚してから判明した夫の本性はモラハラ男。親族トラブルにも巻き込まれ、レス以上に深刻な悩みを抱えている現状をお話してくださいました。

◆前回のお話はこちら!

バツイチ「嘘つきモラハラ男」と結婚してしまった顛末:セックスレス・千恵子さんの場合1

いやみな義母や働かない義姉と同居。そしてレスの始まり

結婚相談所で知り合ったバツイチ子なしの夫と授かり婚をした私。1回目の結婚の失敗理由はレスだったと考えている夫は、妻の産後の体調を思いやるどころか「レスになったら離婚を考える」とまで言い張る始末。夫の身勝手な言い分は、2人の子どもが誕生して私がワンオペで家事に育児に追われてからも変わることはありませんでした。

そして義母と義姉との同居生活も、私にとっては大きなストレスになっています。

●傍若無人な態度の義母と義姉

同居
義母や義姉との同居がストレスで…※写真はイメージです(以下同様)
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夫の実家に身を寄せることになったのは、あくまでも夫の提案によるものでした。私が1人目の妊娠時につわりがひどく、仕事を続けるという選択ができずに退職してしまったからです。「俺だけの収入ではいい物件を借りられないから」と消去法のような形で夫の実家での新婚生活が始まったわけですが、義母や義姉からしてみたら私は後から転がり込んできたやっかい者。家族の一員として喜んで受け入れられたという状況ではありませんでした。

また、亡くなった義父の遺産で暮らす義母と40代後半になっても寄生し続ける義姉は、だんだんと家事全般を私に押しつけるようになっていったのです。結婚5年が経った今となっては、半ば家政婦のように扱われていています。

●「レスになったら離婚」と言ってたくせに

ある日、子どもたちが早めに寝静まったので、私から夫のベッドへもぐりこんだときのことです。「え!? 家に姉さんいるんだからやめてよ」と断られてしまいました。

こっちからしてみれば、無職の義姉はほぼ24時間家にいるわけです。「レスになったら離婚」とまで言って産後の私に無理を強いていたのに、自分がしたくないときはわけのわからない言い訳をして拒否してくるなんて。このとき、張りつめていた糸がパチンと切れた音がしました。そして夫に対する愛も消えてしまいました。

●仕事ナシ、結婚の予定ナシ。問題だらけの夫の姉

義姉

夫の姉は働くこともなく、恋人がいる気配すらありません。レスよりも、あの人のお世話をいつまで私がすればいいの? というのが、現状最大の問題になっています。夫にも相談したのですが「姉貴は一家のガンだ!」みたいなことを言うくせに、本人にはなにも言えないのです。

義姉はなにか気に入らないことがあるとものに当たったり、ドアを力いっぱい閉めて大きな音を出したりするようになりました。私が嫁入り道具で持参した食器を割られてしまったときは、片づけをしながら虚しくなってポロポロ涙が落ちてしまいました。

子どもたちも怖がっていて、同じ屋根の下に住む親族とはいえ懐かず。一度、「気分が悪いからそういう生活態度は改めてほしい」と話したことがあるのですが、義母には「文句があるならあなたが出ていきなさい」と言われてしまい、八方ふさがりです。

●私には帰る場所がない

じつは結婚した直後に私の父が病気で他界してしまいました。その後、母も体調を崩し、介護施設へ入所することに。私が生まれ育ち、両親と共に暮らした実家はそのときに売却してしまったのです。だから、私には帰れる家がもうありません。

やつれていく私の様子を見かねて「離婚したほうがいいんじゃない?」と言う友人もいるのですが、出戻りすらできない状況の私にとって、離婚はハードルが高くて…。

●自分の気持ちは二の次。大事なのは子どもたちの生活

幼稚園

下の子は幼稚園に行っているのですが、まだまだ目が離せない年頃。それに子どものことを考えると、やっぱりここで私が我慢して暮らせばすむ話なのかなと思ってしまって。モラハラで自己中な夫に対して愛はないけれど、子どもにとっては唯一の父親。子どもがいなかったら一人で飛び出しているところでしたが、生活の安定や子どもたちが父親のもとで暮らす利点を考えると、自分の気持ちは二の次になってしまうのです。

今後、私が出会うかもしれない男性が、子どもたちをかわいがってくれる保証なんてありません。連れ子が虐待の被害に遭うニュースを目の当たりにすると、とても他人事には思えないのです。