大の漫画好きとしても知られるTHE ALFEEのリーダー・高見沢俊彦さん。ここでは、そんな高見沢さんが今イチオシの漫画を紹介! 今回は、“陰キャ”ギタリストの成長を描いた漫画『ぼっち・ざ・ろっく!』です。
“陰キャ”ギタリストの成長ストーリー『ぼっち・ざ・ろっく!』
『ぼっち・ざ・ろっく!』はまじあき/著 芳文社刊(1)~(5)
「ぼっちちゃん」こと後藤ひとりは、孤独な高校生ギタリスト。ひとり寂しくギターを弾いていたが、あることがきっかけで「結束バンド」に加入することに。人前での演奏が苦手な彼女は果たしてどうなるのか。
ぼっち・ざ・ろっく!(1)(まんがタイムKRコミックス)
●かつての自分と通じる点があったリアルなバンド物語
陰キャな主人公後藤ひとり。ギターに活路を見出し必死に練習を重ねた結果、動画サイトではギターヒーローと賞賛されますが、相変わらずぼっちの生活。コミュ障のためバンド結成も頓挫してしまいます。
ところが、ひとりは抜けたギターのサポートとしてライブに参加、そのままバンドの一員となり、右往左往する毎日に。なにが凄いってこのコミック、4コマ漫画にもかかわらずバンドの本質を突いている点です。ライブチケットのノルマやバイトなど、厳しい新人バンドの現実がサラッと描かれていて、まだ世の中に認知されていなかった頃の自分たちとダブったりします。それに陰キャでコミュ障な主人公は、かつての自分と通じる点が多々あったり、結構リアルなバンド物語でした。
バンドは仲間と音を奏でる楽しさがあります。長くやり続けることがバンドの矜恃(きょうじ)だと、あらためてこのコミックで痛感しました。来年はデビュー50周年! どんな風景に出合えるのか今から楽しみです。