老後のお金について、知りたいことNo.1の「年金」。いつからいくらもらえるのかをきちんと把握して、将来の備えを考えていきましょう。そこで今回は、毎年届く「ねんきん定期便」の見方を、ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さんに教えてもらいました。

老後資金についてはこちらの記事も!

50代、老後資金の不安解消のために今すぐできること。プロが教える5つのヒント50代・60代・70代の「老後のお金準備」。その年代でやめること、始めること

「ねんきん定期便」を見て、将来の見込み額を確認

ねんきん定期便
ねんきん定期便、チェックしていますか? ※画像はイメージです
すべての画像を見る(全5枚)

毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」のハガキ。直近1年間の納付状況のほか、これまでの年金加入期間などが見られます。

「いくらもらえるか」は、50歳以上の場合、ここに記載されている「見込額」を確認することがスタート。

ただし、表記されているのはあくまでも支給される額。社会保険料などが引かれたあと、手元に残る額を試算してみましょう。

●まずは「ねんきん定期便」の2か所をチェック!

ねんきん定期便
日本年金機構「令和4年度『ねんきん定期便』(50歳以上)裏」に一部加工

【チェック(1)】受給資格期間:「120」以上になっているかをチェック!

まず(1)の「受給資格期間」を見て、国民年金の受給条件である10年、つまり「120」か月以上になっているかをチェック。満たさない場合は年金事務所に相談して払いもれの対策などを。

【チェック(2)】見込額(年額):金額をチェック!(50歳以上のハガキにのみ記載あり)

次に(2)の「見込額」を確認。50歳以上だと、現在の状態が今後60歳まで続いた場合にもらえる年金の見込額(年額)が記載されています。

●「見込額=手取り額」ではない点に注意

年金から天引きされる表

年金から社会保険料や税金が天引きされます

年金を受給開始すると、それまで給与から引かれたり、自分で払い込みしていた保険料や税金が、年金から天引きされます。

「介護保険料」は、65歳以上で年金受給額が年18万円以上であれば年金からの天引きに。

「国民健康保険料」も同条件で、75歳以降は後期高齢者医療制度の保険料にきり替わって天引きされます。

また、年金は所得と見なされるため、「所得税、住民税」の課税対象。まとめると、10~15%は引かれる計算になります。

<結論!>見込額×0.85=だいたいの手取り額

この額で老後プランを立てるのがポイントです!