家づくりでは、まず無理のない返済額から総予算を決めることに。その次は、家の大きさや間取りを検討するケースが一般的です。2年前に大手ハウスメーカーで、注文住宅を建てた日刊住まいライターは、光熱費やメンテナンス費用のことを考え、太陽光パネル、蓄電池などの設備の予算を優先しました。住んでからのお金のリスクを考えた家づくりについて話します。
すべての画像を見る(全5枚)無理のない返済額をFPとシミュレーション
わが家は子ども2人(4歳と1歳)を含む4人家族。2年前に大手ハウスメーカーで、総2階の家を建てました。家づくりに取り組むにあたって初めにしたことは、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談することでした。
わが家の資産状況を伝え、さらに、毎月の支出がひと目でわかる家計簿を持参。ローン返済にボーナス分を考慮しないこと、夫婦ペアローンにしないことを条件にシミュレーションをしてもらいました。
そのことで、自分たちにとって負担にならない毎月の返済額を「ある程度」把握できました。毎月の返済額は、将来発生するであろう、クルマの買い替えや、家のメンテナンス費用、子どもの教育費などを反映させてもマイナスにならないことも確認。
具体的に無理のない毎月の返済額がイメージできたことで、ローンを組むことの不安もやわらぎました。
予算4000万円以内の条件で、家づくりスタート
家づくりでまず意識したことは、FPとの相談で把握できた「負担にならない毎月の返済額」をもとに、総予算を決めること。具体的には35年ローンで4000万円以内の家を建てるということにしました。
そして、「マイホームにこれだけは絶対に取り入れたい」というものをピックアップし、さらに優先順位をつけて、予算内に収まるプランを考えました。
まず採用したい設備の総額を算出。残りの金額で家のサイズを決定
予算の次に意識したことは、創エネ、蓄エネ設備が充実した機能的な家にすること。具体的には、太陽光パネル、蓄電池、全館空調システム、エコキュートを導入しました。そして、外壁は塗り替え不要の磁器タイルに。
これらの総額が約700万円。そして、残りの3300万円のなかで、家の大きさや間取り、外構を決めました。
太陽光パネルや蓄電池などを導入せず、その費用分で家を広くすることもできました。でも、家の広さよりも設備面を優先させた方が、家の快適性がアップし、将来への不安も減らせるだろうと考えたのです。
太陽光パネル、蓄電池、磁器タイル外壁を採用しておけば、家を建てたあとにかかる、光熱費やメンテナンス費用を抑えることができるはず。また、太陽光パネルと蓄電池は、金銭面だけでなく、災害時のリスク対策にもなります。