気温が上がってきた春は活力がわき、片づけにはぴったりの季節。年齢とともに家具を減らすことは大きなメリットがあると教えてくれたのは、50代のブロガーで、整理収納アドバイザーの原田さよさん。50代のうちに大きな家具を捨ててきたという原田さんに、その大きな効果をつづってもらいました。

関連記事

50代、キッチンで捨ててよかったもの。まな板立て、水きり板がストレスだったわけ
布団を片付ける
来客用布団も手放してよかったものです(※写真はイメージです)
すべての画像を見る(全4枚)

50代、大きな家具を思いきって捨てたらいいことづくめ

ものを減らすとすっきりするだけではなく、家事がラクになったり、時間に余裕ができたり、いいことがたくさんあります。その効果が大きいのが、家の中でも大きな存在である家具です。
まず、私が50代になってから処分した家具は、重たいリビングテーブル、大きいテレビボード、使わなくなったスチール式の2段ベッド、ドレッサー、子どもが使っていた学習机やベッド、タンス、大きい食器棚…などなど、かなり手放してきました。今回は、家具をたくさん処分したら、実際にどんなよいことがおきたかご紹介します。

●家具を捨ててよかったこと

スッキリした、老後に大物の片づけを持ち越さなくてよかった、という効果もありましたが、それだけではありませんでした。家具はそもそも大きさがありますから、部屋の容量がぐっと広がるのです。

・床が広くなり、歩きやすくなった

掃除
歩くやすく、掃除もしやすい(※写真はイメージです)

とくにわが家のように狭い建売住宅の場合は、リビングの重たいテーブルを捨てたり、大きいテレビボードから小さいテレビボードへ変えたりしただけで全然違いました。歩きやすくなったのです。

・なにかにぶつかったりつまずいたりということも減った

歩きやすいということは安全でもあるということ。すり足でないと歩けなくなっている同居の義母も、足が少し悪い夫も、ときどき遊びにくる幼い孫にとってもそうです。掃除機もかけやすくなりました。使わなくなった家具はもはや障害物でしたから。

・自分の部屋をつくることができた

子どもたちがいなくなり余っていたベッドを処分したら広くなったので、ワークスペースを兼ねた自分の部屋をつくりました。本棚部分だけ捨てた子どもの学習机を再利用し、その部屋に持ち込みました。これは私にとって、家具を処分したいちばんの効果でした。自分だけの空間ができるのは喜ばしいことです。

・心のモヤモヤがなくなり、安心できた

私は、使っていない家具が邪魔になっているのに、いつまでも置いてあるのがしんどかったです。心に重石を乗せているように。家具をうんと減らしたら、そのモヤモヤが晴れただけでなく、安心したのです。いずれこの家を片づけるときは、娘に負担をかけてしまうと思います。でも、今のうちに大きな家具を減らしておくことで、その負担は減るはずです。これは実家の片づけを経験してきた人なら、同じように思うのではないでしょうか。

●模様替えもラクにできるようになった

模様替え
動線ができるので、家具の移動もラクです(※写真はイメージです)

 

家具を減らしたことで実感した大きなメリットは、模様替えがラクにできるようになったことです。30代から40代にかけての、体力も気力もまだあった頃の私は、家具を自分1人で動かしてよく模様換えをしていました。それが大きなストレス解消になっていたのです。お金をかける模様替えはできませんでしたが、ベッドや机の向きを変えるだけならできるし、それでじゅうぶん雰囲気が変わって楽しめました。

年齢を重ねるにつれ体力がなくなってきたため、もう模様替えをすることは諦めていました。若い頃のように、家具がたくさんあっても1つずつずらしては置き、ずらしては置き、とできなくなっていたからです。でも、家具がうんと減ってからは、少ない家具をただ入れ替えるだけでいいので、私1人でもなんとかできます。これが楽しいのですよ! 今も持病で利き手は使いづらいのですが、全体重を家具にかけながら模様替えできたときは嬉しかったです。また、やってみたいです。