ペットの柴犬の写真をツイッターに投稿し続け、その自然体のかわいさが人気となっている@inu_10kg。ESSEonlineでは、飼い主で写真家の北田瑞絵さんが、「犬」と家族の日々をつづっていきます。第55回は「犬の甘え方に感じる喜び」についてです。
犬と暮らして9年。一言では語れぬ犬の「性格」
ある夜、柴犬という犬種について調べていた。
・古くは猟犬や番犬として活躍していた
・すべての犬種でもっともオオカミに近い
そして忠誠心と独立心が強い気質らしい。記事をいくつか読み終え、さて犬自身の性格はどんなんやろかと携帯を消灯して考えてみる。
●多様な面があり、それが犬のすべてである
すべての画像を見る(全13枚)犬と暮らしてまる9年になるが「犬はこんな性格です」と一言では語れない。いろんな側面が犬にある、そのすべてが犬だ。
目を閉じて先ほどの記事を反芻する。マイペースだったり縄張り意識が強くもあり“ツンデレ”とも書いてあったなぁ。…“ツンデレ”…そう言われたら思い当たる節がある。
たとえば犬と私で居間にいるとき。姿は見えなくとも兄が家にいたら、犬は自分の寝床で過ごしている。
しかしドアの開閉音がして兄の足音が遠のいて完全に出かけたと察したら、シュバッと立ち上がり私のそばにやってきて身を寄せる。
その寄り方も日によって変わる。私が大の字で寝てたら隣に転がって腕を枕にしたり、
近いときは胸の中に収まってくる。これがいいフィット感なのだ。
私が座っている場合はよく隣にビタッ! とくっついてくる。視界いっぱい犬の後頭部、それくらいゼロ距離。
繊細な子だと感じるのが、くっついてきた身体に向き合えば、なでを促される日もあるし、逆に離れていく日もあるのだ。私の腕を枕にするときもそのまま私がハグしていい日と、そうするとやはり離れていく日がある。
どうやら後者の日は私からのアクションは求めてないっぽい。やから最近は少しずつ振り向いたりしてな、犬の気分を窺いながら行動を返しとる。
兄に甘えている姿を見られたくないのはツンデレで中学生っぽい。でもほかの人にもなでられたら喜んでおなかを見せるし、基本的に甘えん坊だなと思う。だが特段甘えるのが私と母。