ロースクールのリアルな日常と、教員や学生たちの成長を描く青春群像劇『女神の教室〜リーガル青春白書〜』。裁判官からロースクールに派遣された新任実務家教員の柊木雫(北川景子)と、彼女を取り巻く人々が自身の価値観をぶつけ合いながら、法曹界の在り方を問いかけます。ロースクールの研究家教員・藍井 仁を演じる山田裕貴さんに、見どころを教えていただきました。

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真偽を疑い、なにが本当かを問いかけることが大切

山田裕貴さん

山田さんが演じる藍井は、東大法学部在学中に司法試験をパスした天才で、判例オタクという変わり者です。

「台本を読んだとき、どういうキャラクターにすればこの作品がおもしろくなるのか、いろいろ考えました。悩みながら衣装合わせに臨むと、カッチリしたスーツから和風のものなど広い衣装を準備してくださっていて。そこで監督と話し合いながら藍井 仁というキャラクターをつくっていきました。結果、ボサボサの髪で、羽織のようなジャケットに雪駄というビジュアルができ上がったんです。ただ、リアルさがないと視聴者の方に嫌われてしまうので、変わり者の天才というキャラクターは守りつつ、内に秘めたポリシーを模索しながら演じていますね」

●学生に厳しくするのは、絶対的なロジックがあるから

藍井は、司法試験に必要なノウハウを教えること以外に興味がなく、成績上位の学生しか相手にしません。しかし、的確かつ合理的な授業で司法試験合格を目指した自主ゼミ「藍井塾」は、毎年圧倒的な合格率を誇るため、学生たちの尊敬を集めています。「人を知らなければ、いい法律家にはなれない」をモットーに、“法”だけでなく“人”を学ぶ授業をする雫(北川さん)とは、性格も指導法も真逆で…。

「藍井は、とにかく頭の回転が速く、学生たちが考えているその先の答えまで見越しています。研究室にある4台のコンピュータのデータがすべて頭のなかに入っていて、一瞬でジャッジを下す感じ。ただ、それは、自分のレベルまで引き上げたら合格するという絶対的なロジックがあるから。そのために学生に厳しくしているんです。『合格しなければ、ここに来ている意味がない』という言葉は、藍井の愛情なのかもしれませんね」

●“考える”ということがいちばん大事

そんな超合理主義者の藍井ですが、演じる山田さん自身は熱いハートのもち主。本作の魅力を聞いてみると、熱をもって語ってくれました。

「柊木先生が、毎回授業で判例を取り上げて、『みんなはどう考える?』と聞くんですけど、その“考える”ということがいちばん大事だと実感しています。今の世の中は、多数派に味方して、事実を知らない人たちが善悪を決めつけたり、それをネットに書き込んだりしますよね。弁護士や裁判官、検察官という仕事に就く人は、当事者の気持ちをくみながら弁護し、判決を下さないといけない。作品では、そんな姿をとおし、物事に対していろいろな見方をするべきだし、真偽を疑う目をもち、なにが本当なのかと問いかけることの大切さを伝えています。さらに、人間が生きていくことの厳しさやつらさ、大変さを、法律をからめて描いている。それが、僕がこの作品ですてきだと思うところですね」

『女神の教室~リーガル青春白書~』

毎週月曜 夜9時
フジテレビ系 全国ネット放送中

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